シンプルプラン | 抗がん剤治療給付金:10万円/月 | 自由診療抗がん剤治療給付金:Ⅰ型 20万円/月 | ホルモン剤治療給付金:5万円/月 | 自由診療ホルモン剤治療給付金:10万円/月 | ガン緩和療養給付金:5万円/月 | ガン治療関連給付金:5万円/月 | 悪性新生物保険料払込免除 |ガン先進医療給付金:通算2,000万円 | ガン先進医療支援給付金:1回につき20万円 | ガン通院給付金:日額5,000円 | 保険期間:終身 | 保険料払込期間:終身 | 募集文書番号:募補03852-20220526
【がんライトプラン】
I型 | 抗がん剤治療給付金:1か月につき10万円 | 自由診療抗がん剤治療給付金:1か月につき20万円 | がん放射線治療給付金:1回につき10万円 | がん診断特約(21)(1年型):1回につき50万円 | がん保険料払込免除特約:付加 | 保険期間:終身 | 保険料払込期間:終身 | 募集文書番号:HP-M370-768-23046061(2023.4.1)
シンプルプラン | 抗がん剤治療給付金:10万円/月 | 自由診療抗がん剤治療給付金:Ⅰ型 20万円/月 | ホルモン剤治療給付金:5万円/月 | 自由診療ホルモン剤治療給付金:10万円/月 | ガン緩和療養給付金:5万円/月 | ガン治療関連給付金:5万円/月 | 3大疾病保険料払込免除 |3大疾病先進医療給付金:通算2,000万円 | 3大疾病先進医療支援給付金:1回につき20万円 | 3大疾病通院給付金:日額5,000円 | 保険期間:終身 | 保険料払込期間:終身 | 募集文書番号:募補03852-20220526
がんになると、治療に想定外の費用がかかったり、それまでのように仕事に就くことができなくなったり、というように様々な経済的リスクにさらされる可能性があります。そういった場合に心強い支えとなるのが、がん保険です。
では、そもそもこのがん保険とは、どのようなものなのでしょうか。
この記事では、がん保険の特徴や保障内容、保険料など、がん保険選びをするうえで知っておくべきポイントについて、わかりやすく解説します。
生涯でがんに罹患する確率は、男性が65.5%・女性が51.2%(2019年データに基づく)であることがわかっています。
つまり男性も女性も、2人に1人はがんになる可能性があるのです。
近年は、医療技術の進化に伴ってがんの治療法が多様化しており「がん=死に直結する病気」ではなく、上手に向き合い付き合っていく病気になりつつあります。
ただ、そのためには治療費が必要になりますし、それまでのペースで仕事ができなくなる可能性もありますので、逸失収入をカバーする手段についても考えておかなければなりません。
そこで役立つのが「がん保険」です。では、がん保険とは具体的に、どのような保険なのでしょうか。加入することでどんな保障を受けられ、がんに対してどのように備えられるのでしょうか。
がん保険は、保障の対象となる疾病を「がん」に限定した保険です。
がんの治療を目的として入院をしたり、手術を受けたりした場合に、保険金が給付されます。また多くのがん保険では、がんと診断された場合にまとまった一時金が支給されます。
さらにがん保険には、
・抗がん剤給付金治療特約
・放射線治療給付金特約
・ホルモン剤治療給付金特約
というように様々な特約があります。これらの特約を付加することで、生命保険会社所定の治療を受けた場合に、保険金を受け取ることができます。
医療保険とがん保険は混同されがちですが、両者の間には以下のような違いがあります。
保障の対象となる病気
がん保険は、保障の対象となる病気を「がん」に限定しています。
そのため、たとえば肺炎や骨折の治療のために入院をしたり手術を受けたりしても、保障の対象にはならず保険金を受け取ることはできません。
これに対して医療保険は、様々な病気やケガを保障の対象としています。
がんはもちろん、脳卒中や心筋梗塞・骨折といったがん保険ではカバーしきれない病気やケガについても、保障を受けられます。
入院給付金の支払限度日数の有無
医療保険では、保障対象となる病気やケガの治療を目的として入院した場合、入院給付金が支払われます。
ただし、無制限に支払われるわけではなく、40日/60日/120日というように、1入院あたりの支払限度日数が定められているものが一般的です。
これに対してがん保険は、1入院あたりの入院給付金について、支払い限度日数を設けていません。
がんの治療を目的として入院した場合、入院日数の上限なしに入院給付金を受け取ることができるのです。
先進医療特約の保障対象となる治療法
この特約は医療保険とがん保険のいずれにも付加することができますが、その保障対象となる治療法には、違いがあります。
医療保険に付加する先進医療特約では、厚生労働大臣による認可を受けた、あらゆる先進医療が保障対象となります。
これに対してがん保険の先進医療特約は、陽子線治療や重粒子線治療といった、がんに対する先進医療のみを保障対象としています。
免責期間の有無
医療保険とがん保険では「免責期間の有無」という点においても、違いがあります。
医療保険には免責期間がありませんが、がん保険には免責期間があります。
がん保険の免責期間は90日となっている商品が一般的で、責任開始日より90日間は、がんと診断されたり、がん治療のために入院したりしても保障対象外となり、保険金を受け取ることはできません。
がん保険は、
① がん入院給付金
② がん手術給付金
③ がん通院給付金
④ がん診断給付金
という4つの保障を基本とし、これに様々な特約を付加して自分に合ったプランを作ります。
基本保障の内容や付加できる特約の種類は商品によって異なりますので、複数のがん保険を比較して、自分のニーズにより近い商品を選ぶようにしましょう。
がん保険は、契約形態によって
・主契約型
・特約型
の2種類に分けられます。これら2種類のがん保険にはそれぞれに異なる特徴があり、どちらのタイプが適しているのかは、各々のニーズによっても異なります。
そこでまずは、主契約型と特約型のそれぞれの特徴について見てきましょう。
主契約型
「主契約型」のがん保険は、
・がん入院給付金
・がん手術給付金
・がん通院給付金
・がん診断給付金
といった基本保障を主契約とするものです。
主契約はもちろん、これに上乗せする形で付加する特約についても、保障の対象をがんに限定しているのが特徴です。
主契約型のがん保険には、放射線治療や抗がん剤治療・ホルモン療法への備えがあったり、がん治療後の外見ケアにかかる費用への備えもあったりなど「がん治療に特化した保障を受けられる」という魅力があります。
がん以外の病気になった場合には保障を受けられないため、病気やケガのリスクには医療保険など他の保険で備える必要はありますが、がんのリスクにしっかり備えたいならば、主契約型のがん保険をおすすめします。
特約型
特約型のがん保険は、医療保険や死亡保険を主契約とし、これに上乗せする形で
・がん診断給付金特約
・がん通院給付金特約
といった、がんに対する保障をプラスしたものです。
たとえば、医療保険にがん診断給付金特約を付加した場合、肺炎や骨折など、がん以外の病気やケガについても保障を受けられますし、がんと診断された場合には特約により、約定の給付金を受け取ることができます。
つまり特約型のがん保険では、様々な病気やケガのリスクをカバーしつつ、がんに対して特に手厚く備えられるのです。
ただし、特約型のがん保険では、医療保険や死亡保険といった主契約をメインとしており、がんに対する保障は特約として付加しているにすぎません。
そのため主契約を解約すると、がんに対する保障もなくなってしまいます。
また、特約型のがん保険は、主契約のがん保険に比べて保障の種類が少ない傾向にあります。そのためこのタイプのがん保険を検討するにあたっては、自分に必要な保障があるかどうかしっかり確認することが大切です。
がん保険は、①がん入院給付金 ②がん通院給付金 ③がん手術給付金 ④がん診断給付金という「4つの基本保障+特約」という形で構成されています(商品によって異なる場合もあり)。
では、これら4つの基本保障では、具体的にどのような保障を受けられるのでしょうか。また、がん保険に付加できる特約にはどんな種類があり、どのような保障を受けられるのでしょうか。
がん入院給付金
入院給付日額は、5,000円/1万円というように予め決まっているプランの中から選択する商品と、3,000円~2万円までの範囲で、1,000円単位で自由に設定できる商品があります。
がん保険は、1入院あたりの入院給付金支払い限度日数が無制限となっているものが一般的で、長期入院にもしっかり備えられるのが特徴です。
がん通院給付金
通院給付日額の決め方は入院給付日額のそれと同じで、決まったプランの中から選ぶ商品と、自分で設定する商品があります。
商品によっては、通院給付日額を入院給付日額以下に設定しなければならないものがありますので、加入前によく確認しておきましょう。
がん手術給付金
受け取る給付金額は「1回の手術につき○○万円」といった形で一定になっているプランと、手術の種類によって入院給付金額の10倍/20倍/40倍となっているプランがあります。
後者のプランは、入院給付日額によって受け取る手術給付金額が変わるため、より慎重に入院給付日額を決める必要があります。
がん診断給付金
給付金の受け取り回数は商品によって異なり、
・1回のみしか受け取れないもの
・複数回受け取れるもの
があります。また、給付金が支払われるタイミングも、
・がんの診断が確定したとき
・がんで入院したとき
・がんの治療を開始したとき
というように生命保険会社によって取り扱いが異なります。さらに、給付金の支払対象となるがんの種類についても、
・上皮内がんについても保障するもの
・Ⅰ期がんから保障するもの
というように異なる取り扱いとなります。
そのためがん保険の検討にあたっては、がん診断給付金の支払回数や支払いのタイミング、上皮内がんも保障の対象となっているかどうか、といった点についてきちんと確認することが大切です。
がん保険に付加できる特約
がん保険には、上述した4つの基本保障に加え、以下のような特約を付加することも可能です。
付加できる特約の種類は商品によって異なりますので、検討しているがん保険にはどのような特約を付加できるのか、確認してみましょう。
がん死亡給付金
がんで死亡した場合と、それ以外の原因で死亡した場合とで、受け取れる保険金額が異なる商品が一般的です。
がんで死亡した場合、入院給付日額の100倍/200倍、あるいは100万円/200万円というように、まとまった額の保険金を受け取れます。
これに対して、がん以外の原因で死亡した場合、入院給付日額の10倍/20倍、あるいは払い済み保険料相当額というように、がんで死亡した場合に比べて受け取れる保険金が少なくなります。
がん先進医療特約
生命保険会社によっては「直接支払0制度」を採用しており、この制度を活用すれば、保険会社から先進医療を受ける病院に直接、治療費を支払ってもらうことができます。
重粒子線治療や陽子線治療を受けるには数百万円とかなり高額な費用が必要になりますので、これを立て替えることなく、医療機関に直接支払ってもらえるというのは、大きな魅力でしょう。
重粒子線治療の平均費用:厚生労働省第117回先進医療会議「【先進医療A】令和4年6月30日時点における先進医療に係る費用 令和4年度実績報告(令和3年7月1日=令和4年6月30日)」をもとに作成
※出典:厚生労働省 先進医療の概要について
なおがん先進医療特約には、保険期間中における通算支払限度額が設けられています。
加入前に確認しておくことをおすすめします。
外見ケア給付金特約
化学療法による脱毛症状が出たり、顔や頭部の手術によって目立つ傷が残ってしまったり、手足の切断を余儀なくされたり、というように、がんの治療には外見の変化を伴うケースが少なくありません。
そして、ウイッグを購入したり、義手や義足を用意したり、というように外見ケアにはそれなりの費用がかかります。
この点、外見ケア特約を付加していれば約定の保険金を受け取れるため、これを外見ケアにかかる費用に充てることができるのです。
他にも様々な特約を付加できるがん保険
がん保険には、上でご紹介したもの以外にも、以下のように様々な特約を付加することができます。
・ 抗がん剤治療給付金特約
・ ホルモン剤治療給付金特約
・ 保険料払込免除特約
・ 女性特定ケア給付金特約
・ 乳房再建給付金特約
特約をプラスするとそれだけ保険料が高くなりますので、負担可能な保険料と必要な保障とのバランスをとりつつ、自分のニーズに合った特約を選ぶようにしましょう。
がん保険は、保障期間(保険期間)によって、
1. 定期型
2. 終身型
の2種類に分けられます。
自分が保障を必要とする期間や、負担可能な保険料の金額などによって、どちらのタイプを選ぶべきなのかが変わってきます。
定期型がん保険と終身型がん保険にはどのような特徴があるのか、詳しくみていきましょう。
「定期型」のがん保険は、保険期間が予め決まっている保険です。保険期間には、歳満了タイプと年満了タイプの2種類があります。
「終身型」のがん保険は、保険期間が終身になっている保険です。定期型のがん保険とは異なり、被保険者が亡くなるまで、終身にわたって保障を受けられます。
定期型のがん保険がおすすめな人とは?
定期型のがん保険のメリットは、保険料を安く抑えられるという点です。
このタイプのがん保険は、保険料の算出にあたって保険期間中のリスクが考慮されるため、がんのリスクが比較的低い若い人は、安い保険料で加入できるのです。
以下のような方は、定期型のがん保険を検討してみてはいかがでしょうか。
・ 保険料をとにかく安く抑えたい
・ 子どもが自立するまでの間、安い保険料で大きな保障を用意しておきたい
・ 子どものがんリスクに備え、あらゆる治療に対応できるよう大きな保障を用意したい
・ 既に終身型の医療保険やがん保険に加入しており、プラスαとしてがん保険に加入したい
終身型のがん保険がおすすめな人とは?
終身型のがん保険のメリットは、生涯にわたって保障を受けられるという点です。
また、定期型の保険のような更新もないため、保険料は加入したときのまま変わりません。
以下のような方は、終身型のがん保険を検討してみてはいかがでしょうか。
・ 生涯にわたるがんリスクに備えたい
・ 高齢になっても保険料が上がらないがん保険に加入したい
・ 保障のベースとなるようながん保険を探している
がん保険に加入する際、注意しなければならないのが「免責期間」です。
前述したとおり、免責期間とは保障を受けられない期間のことで、この期間中にがんと診断されたり、がんの治療のために入院したりしても、保険金を受け取ることはできません。
ほとんどのがん保険にはこの免責期間が設けられており、具体的な期間は90日であるものが一般的です。
ここまで、がん保険の特徴について見てきました。では、がん保険の保障額(保険金額)は、どのくらいに設定するべきなのでしょうか。
これを考えるにあたってはまず、
・がんになった場合にどのくらいの費用が必要か
・そのうちどのくらいを保険でカバーするのか
という点について、具体的にシミュレーションしてみる必要があります。
がんになった場合、治療を受けるにあたってどのくらいの費用が必要になるのでしょうか。
令和2年度における「がん患者の入院日数」と、2021年度における「1入院あたりの医療費の平均」を3割負担でシュミレーションした数値は、以下のようになってます。
がんの部位 | 入院日数 | 1入院あたりの医療費の平均(3割負担額)※1 |
---|---|---|
胃がん | 22.3日 | 29万2,124円 |
気管支および肺がん | 21.1日 | 27万2,541円 |
結腸がん | 16.4日 | 29万6,017円 |
乳がん | 15.4日 | 23万5,243円 |
※出典(入院日数):厚生労働省「令和2年度患者調査」
※1 出典:公益社団法人日本病院協会「医療費2021年度(重症度別・年間集計)」内「1入院費用(円)」の金額から3割負担額を算出
もちろん、高額療養費制度を利用することで上記の自己負担額を減らすことは可能です。
しかし、個室に入院する場合は差額ベッド代を支払わなければなりませんし、入院費用や治療費用以外に、洗面用具や衣類を購入するための日用品代も必要になります。
また、近年はがんの治療法が多様化しており、重粒子線治療や陽子線治療をはじめとする先進医療を受ける場合、その技術にかかる実費は全額自己負担しなければなりません。
重粒子線治療の平均費用:厚生労働省第117回先進医療会議「【先進医療A】令和4年6月30日時点における先進医療に係る費用 令和4年度実績報告(令和3年7月1日=令和4年6月30日)」をもとに作成
※出典:厚生労働省 先進医療の概要について
また、公的医療保険制度の対象外となる治療を受ける場合、入院費用を含めすべての医療費が全額自己負担となります。
がん保険に加入するにあたり、保険金額はどのくらいに設定すればいいのでしょうか。
近年は入院日数が短縮化しており、厚生労働省発表の『令和2年(2020年)患者調査』によるとその平均日数は胃がん患者が22.3日、乳がん患者が15.4日となっています。そしてこの傾向は、今後も続いていくことが予想されます。
そのためがん保険の保険金額は、入院給付日額だけでなく、がん診断給付金やがん手術給付金を含め「トータルでどのくらいの保険金を受け取れるのか」という基準で決めることをおすすめします。
まず、入院給付日額についてですが、
・がん保険のみの方は1万円程度
・医療保険に加入している方は5,000円程度
あれば安心でしょう。
これに加え、がん診断給付金やがん手術給付金が支払われると、ある程度まとまった金額の保険金が手元に残ります。そうすれば、医療費についてはもちろん、退院してからの一定期間の生活費への備えにもなるでしょう。
ちなみに、平成30年における「がん保険加入者の入院給付日額の平均」は、1万1,800円となっています。
※出典:生命保険文化センター「平成30年度生命保険に関する全国実態調査」p63
また、経済的な理由から治療法の選択肢を狭めないためにも、先進医療特約は付加しておくことをおすすめします。すでに医療保険に加入済みでこの特約を付加している人は、重複して契約する必要はありません。
「さらに高額な治療費にも備えておきたい」という方は、
・がん診断一時金の金額を高めに設定する
・特定疾病定期保険などに加入する
というのもひとつの選択肢です。
がんに対して手厚い保障を受けられ、治療内容に応じた特約も付けられるがん保険。
ただ、保障内容を充実させると、その分だけ保険料も高くなってしまいます。保障内容が充実したものであっても保険料を払えなくなってしまっては意味がありません。
そこで注目したいのが「保険料払込期間」と「保険料免除特約」です。
がん保険の保険料払込方法には、
1. 終身払い
2. 有期払い
の2種類があります。
保険料払込期間を変えると、保障内容は同一のまま、毎月の保険料を安くすることが可能です。
ここではまず、終身払いと有期払い、それぞれの特徴について見ていきましょう。
終身払い
保険料を一生払い続けるということは保険料の払い込み回数が多くなるということですので、その分だけ、保険料を安く抑えられます。
・毎月の保険料をとにかく安く抑えたい
・保障内容を充実させつつなるべく保険料を抑えたい
という方は、終身払いを検討してみてはいかがでしょうか。
ただしこの払込方法では、生きている限り保険料を払い続ける必要があります。そのため長生きをすると、有期払いに比べて負担する保険料の総額が高くなってしまう可能性がある、という点には注意が必要です。
有期払い
払込期間の決め方には、
・歳払い済み型
・年払い済み型
の2種類があります。
歳払い済み型では、65歳まで/70歳までというように、保険料の払込満了期間を「年齢」によって決めます。これに対して年払い済み型では、5年/10年というように、契約時からの「経過年数」によって保険料の払込満了期間を決めます。
保険料の払込方法を有期払いにすると、保険料の払込期間が短くなる分、終身払いに比べて毎月の保険料負担が高くなります。
ただ、収入が少なくなる老後の保険料負担をなくすことができる、という点は大きなメリットと言えるでしょう。
がん保険の保険料について考える際、多くの人が不安に感じるのが「がんになったら保険料の支払いが難しくなるのではないか」ということです。
確かに、がん治療のために長期療養を余儀なくされると、それまでのように保険料を払い込み続けることが難しくなる可能性があります。そこで検討したいのが「保険料払込免除特約」です。
払込方法の原則は期間満了型
がん保険の保険料の払込方法は、約定の払込期間が満了するまで、あるいは生涯にわたって保険料を払い込み続ける「期間満了型」を原則としています。
ここで不安になるのが「本当に保険料を払い続けられるのか」という点です。こういった不安は、払込期間を終身にしている方に多い傾向があります。
確かに、終身払いのがん保険は生きている限り保険料を払い続けなければならないため「がんになっても払い続けられるだろうか」と不安に思うのも無理はありません。
特約により払込期間を保険事故発生までに
そこでご提案したいのが「保険料払込免除特約を付加する」という方法です。
がんになると、それまでのペースで仕事ができなくなったり、休職・退職せざるを得なくなったり、というように収入が減少する可能性があります。
そうすると、がんになる前と同じ保険料を負担し続けることが難しくなる場合もあるでしょう。
そういった場合にこの特約を付加していれば、がんを発症して以降の保険料の負担をなくすことができるのです。
保険料の払込方法を終身払いにした方、がんになってからも保険料を払い続けられるか不安な方は、この特約の付加を検討してみましょう。
ただしこの特約は「上皮内がんも保障対象となるかどうか」という点に関して、生命保険会社によって取り扱いが異なります。
保険料免除特約の付加を検討する際は、上皮内がんも保障対象となっているかどうか、細かく確認しておく必要があります。
コのほけん!で試算が可能ながん保険の男女別(年齢別)の保険料の中央値、平均値、最小値と最大値です。(2023年1月25日現在)
あくまでも目安であって、実際にがん保険にご加入いただく場合と異なりますのでご注意ください。
中央値 | 平均値 | 最小値 | 最大値 | |
---|---|---|---|---|
20歳 女性 | ¥1,525 | ¥1,623 | ¥640 | ¥3,189 |
20歳 男性 | ¥1,285 | ¥1,496 | ¥411 | ¥2,866 |
30歳 女性 | ¥1,908 | ¥2,031 | ¥810 | ¥4,392 |
30歳 男性 | ¥1,735 | ¥1,892 | ¥608 | ¥3,949 |
40歳 女性 | ¥2,491 | ¥2,575 | ¥1,060 | ¥5,922 |
40歳 男性 | ¥2,539 | ¥2,656 | ¥919 | ¥5,766 |
50歳 女性 | ¥3,102 | ¥3,158 | ¥1,154 | ¥7,162 |
50歳 男性 | ¥3,641 | ¥3,883 | ¥1,146 | ¥8,730 |
60歳 女性 | ¥3,851 | ¥3,880 | ¥1,401 | ¥8,666 |
60歳 男性 | ¥6,426 | ¥6,160 | ¥1,754 | ¥13,766 |
がんに特化した保障を受けられ、特約も充実しているがん保険ですが、そもそもこの保険は必要なものなのでしょうか。
高額療養費制度をはじめとする公的医療保険や、生命保険会社が販売する医療保険だけでは不足なのでしょうか。
生命保険文化センターの「2021(令和3)年度「生命保険に関する全国実態調査(速報版)」によると「がん保険・がん特約の加入率(民保)」は43.6%であることがわかっています。
また、同じ生命保険文化センターの別の調査「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、
男女別では、男性が43.2%・女性が42.2%となっています。
医療保険の加入率73.1%ですので、これと比較するとがん保険への加入率はやや低い傾向にあります。
※出典:生命保険文化センター「令和元年度生活保障に関する調査」p63
約4割の人が加入しているがん保険ですが、以下に該当する方には不要かもしれません。
・ 公的医療保険制度の対象となる治療のみしか受けず、先進医療などは検討しないと割り切れる人
・ 十分な預貯金があり、高額ながん治療にも自己資金で対応できる人
ただ、がんになると想定外に高額な出費がかさんだり、働けなくなることで資産がどんどん減ったり、というように様々な経済的リスクにさらされることになります。
なので上記に該当する方も、資産状況やがんになっても収入に変化がないかどうかよく考え、がん保険の必要性について再考することをおすすめします。
がん保険で備えるべき保障内容やその金額は、
・年齢
・収入
・家族構成
・ライフステージ
などによって異なります。また、がん保険の保障内容や付加できる特約の種類は、商品によって異なります。
そのためがん保険選びにおいては複数の商品を比較しつつ、それぞれの保障内容についてよく確認し、自分のニーズに合ったプランを選ぶことが大切です。
どのがん保険を選べばいいのか、どのような保障内容にすればいいのか迷ったときは、プロのファイナンシャルプランナーに相談してみることをおすすめします。
がん保険の選び方のポイントは下記の通りです。
がん保険が必要かどうか知る
https://konohoken.com/insurance/cancer/selection-review/#anchor0101
自分に合う保障内容を知る
https://konohoken.com/insurance/cancer/selection-review/#anchor0102
適切な支払い方法と保険期間を知る
https://konohoken.com/insurance/cancer/selection-review/#anchor0103
保障内容と保険料のバランスは取れているかどうか
https://konohoken.com/insurance/cancer/selection-review/#anchor0104
・20代のがん保険の選び方
・30代のがん保険の選び方
・40代のがん保険の選び方
・50代のがん保険の選び方
・60代のがん保険の選び方
20代はがん罹患率(がんになる確率)が相対的に低いため、がん保険に加入する必要性は他の年代に比べてより低い傾向があります。しかしながら、20代女性のがん罹患率は男性と比較して高いため、女性については保険料負担に問題がなければ、是非ともがん保険加入の検討をおすすめいたします。
20代のがん保険を選ぶ前の重要なポイントはまず2つあります。
・がん治療中でも働くことが可能であること
・医療費・生活費を預貯金で賄えることができること
がん罹患時にも治療を受けながら働くことができ、かつ医療費・生活費を預貯金で賄える場合には、がん保険の必要性は下がります。
預貯金で賄えない等の事情がある場合にはじめて、がん保険を検討しましょう。
がん保険を選ぶ際の注意事項は2つです。
・保険料負担が適切であること
・通院治療に対応していること
無理なく負担できる保険料かどうかを確認をしましょう。
30代も20代と同じく、女性のがん罹患率が男性と比べて高いため、女性は保険料負担に問題がなければがん保険を備えても良いでしょう。
男性は40歳までにがんと診断される確率が0.6%であるのに対し、女性は1.6%であり、女性のがん罹患率が高いことが明らかです。また、50歳までにがんと診断される確率の男女差は約2倍です。30代は、20代以上にライフイベントが重なりやすい時期でもあります。例えば、結婚、出産・育児、マイホーム・自動車の購入、子どもの進学などが考えられ、それぞれのライフイベントによってまとまった資金が必要になることが特徴として挙げられます。そのため、30代にはがん保険の加入を検討する余地があると考えられます。
30代のがん保険を選ぶ前の重要なポイントはまず2つあります。
・がん治療中でも働くことが可能であること
・医療費・生活費を預貯金で賄えることができること
がん罹患時にも治療を受けながら働くことができ、かつ医療費・生活費を預貯金で賄える場合には、がん保険の必要性は下がります。
預貯金で賄えない等の事情がある場合にはじめて、がん保険を検討しましょう。
がん保険を選ぶ際の注意事項は2つです。
・保険料負担が適切であること
・通院治療にも対応していること
無理なく負担できる保険料かどうかを確認をしましょう。
基本的に選ぶ前のポイントも選ぶ際の注意事項も20代と変わらないのですが、20代と比べ、ライフイベントに伴って必要となる資金は増えるため、できるだけ手元に預貯金を残しておくことが望ましいと考えられます。また、家族がいる場合は、家族の生活費なども考慮して選ぶ必要があります。
40代は30代に続き、教育費や住宅ローンなどの経済的負担が最も重い時期です。このため、将来の費用や家族のニーズなどを考慮することが重要です。
40代はがんになる可能性が高くなり始める年代であるためか、年代別でがん保険の加入率をみたときに、40代が一番、がん保険の加入率が高くなっています。
40歳の男性が50歳になるまでにがんと診断される確率は1.6%ですが、女性は4.1%です。つまり、女性のがんリスクは男性のリスクのおおよそ2.6倍高いことを意味しています。
20代・30代の女性と同様に、40代女性のがんリスクは高いと言えます。
40代のがん保険を選ぶ前の重要なポイントはまず2つあります。
・がん治療中でも働くことが可能であること
・医療費・生活費を預貯金で賄えることができること
がん罹患時にも治療を受けながら働くことができ、かつ医療費・生活費を預貯金で賄える場合には、がん保険の必要性は下がります。
預貯金で賄えない等の事情がある場合にはじめて、がん保険を検討しましょう。
がん保険を選ぶ際の注意事項は2つです。
・保険料負担が適切であること
・通院治療にも対応していること
無理なく負担できる保険料かどうかを確認をしましょう。
30代と同じく、人生の中で様々なライフイベントで必要となる資金が多くなるため、できるだけ手元に預貯金を残しておくことが望ましいでしょう。また、家族がいる場合は、家族の生活費や将来のことも考慮しながら、リスクに備える必要があります。
50代は「終身タイプ」のがん保険を選ぶことをおすすめします。50代で加入しようとするとどうしても保険料も高くなりがちですが、将来の保障見直しの可能性は低いといえます。
保険料の支払いが負担になった場合には、治療のための特約を残し、特約となっているような診断給付金を外し保険料を抑えることも可能です。教育費や住宅ローンも考慮し、「老後資金」の準備の余裕も残す必要があります。
がん保険に加入しておきたい年代です。がんの罹患率が50代から60代、70代にかけて倍々に増えるためです。50代と同様、治療のための特約を残し、診断給付金を外し保険料を抑えながら継続加入することが必要です。
また、既往症などで昔は再加入できなかった人も「引受基準緩和型保険」「無選択保険」などがありますので、検討してみましょう。最後に、古いがん保険に加入したままの場合は、必要な保障がカバーされているか確認しておくようにしましょう。
性別関係なしで見た場合、がんの罹患率の傾向は、若年層(0〜29歳)までは極めて低く、30代以降に徐々に高くなっていくことが読み取れます。また、60代以降は急激に高くなっています。
それでは、性別ごとはどうでしょうか?
性別で比較すると、20〜55歳未満までは女性のがん罹患率が男性のがん罹患率よりも高く、56歳以降は男性のがん罹患率が女性と比べて非常に高くなっています。
こちらの動画でもがん保険についてわかりやすく解説をしています。「がん保険の選び方のポイント」「診断一時金タイプや治療給付金タイプ」などについてもファイナンシャルプランナーが解説しているので、ぜひこちらもご参考にしてみてください。
がん保険をテーマにした記事の一覧です。『がん保険とは?』『がん保険の必要性は?』などの話から基礎知識の解説など、役立つトピックスを掲載しています。
がん治療の費用相場は、がんになった部位やがんの進行度(症状)・治療の期間・方法によって様々で、低いものだと数十万円〜、高いケースでは数百万円まで幅があります。
一般的ながん保険の基本保障には、入院日数や通院日数に応じて受け取れる「入院給付金」や「通院給付金」、がんの手術を対象とした「手術給付金」があります。加えてがん保険には、がんと診断が出た際にほかの給付金より早く手元に入る「がん診断一時金」があり、これががん保険の特徴とも言えます。
がん診断一時金(診断給付金)は契約時に金額を自由に設定できますが、金額を大きくすると保険料も高くなります。50万円〜300万円の範囲が一般的です。
がん診断一時金(診断給付金)は、入院日数や症状・治療方法などによって必然と受ける金額が決まってしまう他の保障とは異なり、自分で自由に受取金額を選択できます。また、がんになったとき自由に使えるまとまったお金を受け取れる点は、がん診断一時金のメリットと言えます。
民間の医療保険でもがんについて保障されますが、がん保険はがんだけに特化した保険です。がん保険と医療保険の違いは、主に、診断一時金の有無、入院・通院に関する給付金の内容、免責期間の有無があげられます。