更新日:2025年11月5日
海外旅行に行ったとき、急な病気やケガで困った経験はないでしょうか。 日本では当たり前のようにすぐに病院が見つかり、健康保険が使えて金銭的な負担も多くない、ということが海外に行くとまったく事情が異なる場合も少なくありません。 せっかくの海外旅行を楽しく充実したものにするためにも、海外での病気やケガ、荷物の紛失などのトラブルにしっかり備えておくことが大切です。 この記事では、海外旅行保険の補償内容や付加サービス、商品選びのポイントなどについて、わかりやすく解説します。
海外旅行に行くときに、どうしても心配になるのが治安や食中毒といった思いがけないトラブルではないでしょうか。
日本に比べると必ずしも安心できるとは言い難く、海外旅行に行ったはよいものの、病気になってあたふたしたといった声もよく耳にします。そんなときに助けとなるのが海外旅行保険です。
海外旅行保険とは、海外旅行中に発生したケガや病気、盗難、損害などを補償する保険です。海外滞在中だけではなく、自宅を出発してから帰宅するまでが補償の対象となります。
それでは具体的にどんな補償を受けることができるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
海外旅行保険で補償される内容は、主に3つに区分けされます。1つ目がケガや病気となった場合の補償、2つ目が携行品の盗難や破損に対する補償、3つ目が他人への賠償に対する補償です。
海外旅行中のケガや病気で治療を受けた場合や後遺障害となった場合、死亡した場合に保険金を受け取ることができます。
海外では医療費が高額となるケースも多く、支払いに関して不安になることでしょう。海外旅行保険に加入することで保険金の限度内で実際にかかった治療費が補償されます。
なお、海外旅行中の事故によるケガや病気により3日以上入院した場合などにおいて、日本から親族が現地に向かう場合の渡航費や宿泊費、また契約者が死亡した場合の遺体の搬送費などに関しても救援費用補償により補償されます。
携行品(身の回りの品)が海外旅行中に盗難や破損等の被害にあった場合、補償を受けることができます。
また、空港で預けた手荷物に関して到着が6時間を超えて遅れた場合や手荷物が紛失した場合にも補償を受けることができるほか、それに伴う衣類や生活必需品を購入した場合の費用の補償も受けることができます。
なお、携行品のなかには補償対象に含まれないものがあり、現金やクレジットカード等はその代表的なものです。あらかじめ保険会社のパンフレットや重要事項等説明書でよく確認しておきましょう。
海外旅行中に偶然な事故により他人をケガを負わせた場合や、他人のモノを壊してしまい損害賠償責任を負った時に補償を受けることができます。
例えば、海外旅行で買い物中に誤って商品を陳列棚から落としてしまった場合などに補償対象となります。
海外旅行保険は、海外でのトラブルにおける補償を行うだけではなく、様々なトラブルの解決に役立つサービスがついています。
代表的な例として、医療アシスタンスサービスは、海外旅行中に病気やケガで現地の病院で治療を受けたい場合に、保険会社の提携病院の紹介や予約を代行してくれます。電話による通訳サービスにより、日本語での対応も可能です。
この他にも、海外旅行中に生じた盗難、紛失などに対してどう対応すべきか相談できる事故相談サポートなどの付加サービスがあります。海外旅行保険は経済的補償だけではなく、いざという時の相談もできる付加サービスがあることも忘れないでおきましょう。
このように、いざという時に様々な場面で役に立つ海外旅行保険ですが、実際に保険に加入すべきなのでしょうか?以下に海外旅行保険に入るべき理由をピックアップしていきたいと思います。
こうした誰に生じてもおかしくないトラブルによる損害も、海外旅行保険の補償対象です。
日本には公的医療保険があるから旅行中の治療費も安く抑えられるに違いない。この考え方は正しいといえるでしょうか?
実は海外では日本の健康保険証は適用できず、いったん医療費の全額を自己負担で支払う必要があります。そして帰国後に日本の健康保険の対象となる治療であれば健康保険にて申請することで一部お金が戻ってくる仕組みが適用されます。これを海外療養費といいます。
よって海外旅行中の治療費はいったん全額を立て替える必要があります。多額の費用をまかなうことに不安がある方は、海外旅行保険に加入しておいた方が良いでしょう。
海外の医療費は実際のところどれぐらいかかるのでしょうか。在ニューヨーク日本国総領事館によれば、ニューヨークのマンハッタンでは一般の初診料が150ドルから300ドル、急性虫垂炎で入院・手術(1日入院)を受けた場合は、1万ドル以上がかかるとのことです。歯科治療では、歯一本の治療につき約千ドルとのこと。
もちろん、これは一例ですが、海外の医療費は日本に比べて高額となることもしばしば。いざ病気になった場合には多額の医療費がかかると考えておいた方が無難でしょう。
こうした費用に対処するためにも、海外旅行保険の加入は必要と考えておいた方が良いでしょう。 海外旅行中にケガや病気などになるかならないかは誰もわかりません。短期間の旅行でもしっかりと備えるべきでしょう。
それでは、海外旅行保険に加入したいと考えた場合に、どのように選ぶべきなのでしょうか?次に、海外旅行保険の上手な選び方と加入方法について解説していきます。
まずは海外旅行の滞在日数を確認しましょう。海外旅行保険は、渡航日数が1日から契約できるものが多くあります。
一般的には3ヵ月以内の契約となる海外旅行保険が多いといえますが、3ヵ月を超える長期滞在などに対応する海外旅行保険もあります。
クレジットカードを保有する方は、クレジットカードに付帯されている海外旅行保険の補償内容を確認してみましょう。
注意点として、クレジットカードの海外旅行保険には、自動付帯のものと利用付帯のものがあります。自動付帯とは、クレジットカードを保有しているだけで自動的に保険が有効となるものです。
利用付帯とは、旅行代金に関してクレジットカードで支払いを行うなど条件をクリアすると保険が適用されるというものです。利用付帯の場合はあらかじめ条件をチェックしておきましょう。
海外旅行保険に加入するには、保険会社や保険代理店で申し込む、旅行代理店で申し込む、インターネットから申し込む、そして出発前に空港で申し込む方法などがあります。
保険代理店などの窓口では、保険担当者と相談しながら適切な保険を選ぶことができますが、手続き完了後に保険証券が手元に届くまで時間がかかる可能性もあるため、出発日に間に合うよう余裕をもって申し込みを行いましょう。
また、インターネットで申し込むと、窓口に比べて保険料が安くなることが多い反面、自分自身で商品を比較・検討し、補償を選択する必要があります。
インターネットや空港であれば出発当日でも加入が可能です。ただし、空港で契約した場合には、自宅から空港までの間のトラブルは補償対象外となるため注意が必要です。
また、海外旅行の時期にもよりますが、できるだけ出発当日ではなく事前に余裕をもって海外旅行保険に加入しておいた方が良いでしょう。各保険会社によって異なりますが、おおよそ出発する45日~3ヵ月前ぐらいから海外旅行保険に申し込むことができます。
クレジットカードの海外旅行保険付帯サービスだけで十分ではないか?そうお考えになる方もいらっしゃると思います。
確かに、クレジットカード保有者1人で海外旅行に行くといった場合は良いのかもしれませんが、家族全員で海外旅行に行く場合には、クレジットカードの家族カードを保有していないと家族全員分の補償を受けることができません。さらに、家族カードをつくることのできないお子さんは補償を受けられません。
また、クレジットカードに付帯されている海外旅行保険は、補償額が低いケースも多いため、補償を充実させたい場合や家族全体の補償を検討したい場合などには、別途海外旅行保険に加入した方が良いでしょう。
最近では自由に補償内容を設計できる海外旅行保険もあり、クレジットカード付帯の海外旅行保険の補償を手厚くし、オプションを追加することも可能になりました。選択肢のひとつとしてぜひ検討しましょう。
以上、海外旅行保険について解説しました。世界的に見ても日本の健康保険制度は充実していますので、海外では軽い病気やケガでも思わぬ費用が掛かることがあります。
楽しい海外旅行にするためには、事前の準備が重要です。渡航先の事情や、クレジットカード付帯の補償をしっかり確認したうえで、海外旅行保険の加入や補償内容を検討しましょう。
海外では、言葉が通じなかったりその国特有の文化や慣習があったりと日本と同じようにはいかない場面が多々ありますので、何かあった場合の備えとして海外旅行保険に加入することをおすすめします。
こちらの動画でも海外旅行保険についてわかりやすく解説をしています。「海外旅行保険の補償のポイント」「海外旅行保険のおすすめの選び方」についてさらに深く知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
海外旅行保険をテーマにしたコラムの一覧です。『海外旅行保険とは?』『海外旅行保険はクレジットカード付帯のもので十分?』などから基礎知識の解説など、役立つトピックスを掲載しています。
海外旅行保険は、海外旅行中の予期せぬケガや病気、携行品(手荷物)の盗難・破損、他人にケガをさせたり物を壊してしまった際の賠償責任など、様々なトラブルに備えるための保険です。日本出発から帰国までをカバーし、高額になりがちな海外での医療費負担を軽減するだけでなく、現地での日本語サポートなど充実したサービスが受けられます。
クレジットカード付帯の保険は便利ですが、医療費が高額な国(アメリカやヨーロッパなど)では、治療・救援費用の上限額(一般的に数百万円程度)が不足するリスクがあります。また、カードによっては旅行代金を支払わないと適用されない「利用付帯」の条件があるため、十分な補償額を確保できる任意の海外旅行保険への加入を強くおすすめします。
一般的な海外旅行保険の保険期間は、「日本国内の自宅を出発した日(時間)」から「日本国内の自宅に帰着した日(時間)」までです。つまり、旅行のために空港へ向かう途中や、帰国して自宅へ帰る途中に起きた事故やトラブルも補償の対象となります。
はい、可能です。多くの保険会社では、スマートフォンやパソコンからインターネット経由で、自宅出発前まで当日の申し込みができます。ただし、出国手続き後や飛行機搭乗後では加入できないため、余裕を持って自宅を出発する前までにお申し込みを済ませることをおすすめします。
原則として、日本を出国した後(海外到着後)からの新規加入はできません。海外旅行保険は、日本出発前にお申し込みを完了していただく必要があります。クレジットカード付帯の保険期間が切れるタイミングからの追加加入なども不可となります。
多くの保険会社では、現在の保険期間の終了前に手続きを行えば延長が可能です。ただし、延長には審査が必要な場合があり、保険会社への事前連絡やマイページ等からの手続きが必要です。予定変更が決まったら、早めに加入した保険会社のサポートデスクへお問い合わせください。
キャッシュレス・メディカル・サービスとは、海外でケガや病気になり提携病院で治療を受ける際、保険会社が直接病院へ治療費を支払うサービスです。これにより、患者(被保険者)は現地で高額な医療費を自己負担で立て替える必要がなく、スムーズに治療を受けることができます。
保険会社やプランによって異なりますが、保険期間が31日以内の旅行の場合、特約(疾病に関する応急治療・救援費用担保特約など)により、旅行中の持病の急激な悪化による応急治療費が補償されるプランがあります。加入前に各社の補償内容と条件をよく比較・確認してください。
基本的な補償内容には含まれませんが、「旅行キャンセル費用補償特約」などのオプションを追加することで補償されます。被保険者や家族の突然の病気やケガ、交通機関の運休などで出国を取りやめた際に発生するキャンセル料が対象となります。
自動車の運転により他人にケガをさせたり、物を壊したりしたことによる賠償責任は、一般的な海外旅行保険の「個人賠償責任」では補償対象外(免責)となります。レンタカー利用時の事故に備えるには、現地のレンタカー会社が提供する自動車保険に加入する必要があります。
一般的な観光目的のスキューバダイビングであれば補償対象となることが多いですが、スカイダイビング、ピッケルなどを使用する本格的な山岳登はん、ハンググライダーなどの危険なスポーツを行う場合は、通常の海外旅行保険では補償されません。専用の特約への加入や、割増保険料の支払いが必要になります。
加入自体は可能ですが、海外旅行保険では「妊娠・出産・早産・流産」およびそれらに起因する病気の治療費は、原則として保険金のお支払い対象外(免責)となります。妊娠中のトラブルに備えられる特約を提供している保険会社は限られているため、ご旅行の際は慎重な判断が必要です。
通常の海外旅行保険では、虫歯や歯周病などの歯科疾病の治療費用は補償対象外です。ただし、一部の保険会社では、長期滞在向け(留学や駐在など)のプランで「歯科治療費用特約」を付帯できる場合があります。
はい、「携行品損害補償」が含まれているプランであれば補償の対象となります。スリによる財布の盗難や、航空会社に預けたスーツケースの破損、誤ってカメラを落として壊してしまった場合などに保険金が支払われます。ただし、置き忘れや紛失は対象外となるため注意が必要です。
「航空機遅延費用等補償特約」が付帯されていれば補償されます。搭乗予定の航空機が一定時間(通常6時間)以上遅延したり欠航した場合に、発生した追加の宿泊費や食事代、交通費などが上限額の範囲内で支払われます。
同居の家族や配偶者と一緒に旅行する場合は、「ファミリープラン(家族旅行特約)」を選ぶことで、携行品損害や個人賠償責任などの補償を家族で共有でき、一人ずつ個人プランに加入するよりも保険料の合計が安くなるケースが多いです。各社の料金と補償を比較して選ぶことをおすすめします。
はい、日本国内の住居を出発地とし、帰着地とする旅行であれば、外国籍の方でも加入できる保険会社がほとんどです。ただし、日本の健康保険証の有無や、日本語での契約内容の理解・事故時の対応ができることが前提となる場合があります。
死亡・後遺障害保険金に関しては、複数ある保険のうち最も高い保険金額が上限として支払われます(合算されません)。一方で、治療費用や携行品損害などの実損害については、各保険の保険金額を合算した額を上限として、実際にかかった損害額まで補償されます。
帰国後、速やかに(原則として事故日から30日以内)各保険会社の事故受付窓口に連絡するか、マイページ等のオンライン上で請求手続きを行います。現地で取得した医師の診断書や領収書原本、盗難の場合は現地警察の事故証明書などが必要になるため、大切に持ち帰ってください。