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介護医療保険料控除とは?年末調整での申告方法や書類の書き方を解説

介護医療保険料控除とは?年末調整での申告方法や書類の書き方を解説

私たちが毎年支払う所得税や住民税の額は、働いて得た収入等に基づいて決まります。

一方で、納税者の個人的事情を考慮して、税負担を軽減できる所得控除が用意されています。

「介護医療保険料控除」は、所得控除の中でも代表的な生命保険料控除の一つです。

制度内容や書類の書き方を正しく理解し、申告できるようにしておきましょう。

動画でも解説!

生命保険料控除と年末調整については、コのほけん!の公式YouTubeチャンネル「コのほけん!ラボ」の以下動画でも解説しています。

ぜひあわせてご覧ください!

この記事のポイント

  • 介護医療保険料控除は生命保険料控除の1つで、医療保険やがん保険、介護保険などの支払保険料に応じて、所得税や住民税の負担を軽減できる制度である。
  • 控除額の上限は所得税の計算で年間40,000円、住民税で28,000円であり、申告することで自身の所得税率に応じた金額が実際に減税される。
  • 控除を受けるには、会社員の場合は毎年秋頃に届く「控除証明書」をもとに、年末調整の「保険料控除申告書」へ記入し勤務先に提出する必要がある。忘れた場合は年明けの確定申告でも手続きが可能。

介護医療保険料控除とは?

介護医療保険料控除とは?

「介護医療保険料控除」とは、16種類ある所得控除のうち、生命保険料控除に含まれる制度です

所得控除は所得税を計算する際に、「社会政策上の要請」や「納税者の個人的事情の考慮」、「最低生活費の保障」などの面から税負担の調整を行っています。

所得控除には、以下のような種類があります。

所得控除の種類

  • 基礎控除
  • 配偶者控除
  • 扶養控除
  • 医療費控除
  • 地震保険料控除
  • 小規模企業共済等掛金控除
  • 社会保険料控除 など

いずれも適切に申告することで、課税される所得を減らすことができ、結果として所得税と住民税の納税額が減ります。

 生命保険料控除は現在「一般の生命保険料控除」「介護医療保険料控除」「個人年金保険料控除」の3つに分かれています。

介護医療保険料控除は、介護保険や医療保険に加入し、保険料を払っている人が対象です

関連記事:生命保険料控除でいくら戻る?還付金額の計算方法【会社員・個人事業主・フリーランス・パート】

介護医療保険料控除の対象となる保険の種類とは?

介護医療保険料控除の対象となる保険には、介護保険や医療保険のほか、がん保険や傷害保険などが含まれます

また、対象となる契約の要件は以下の通りです。

  1. 2012年(平成24年)1月1日以降に締結した保険で、給付金等の受取人が保険料を払っている人かその配偶者、または親族の場合の保険契約
  2. 生命保険会社や損害保険会社(外国保険会社も含む)等と締結した、病気やケガにより保険金が支払われる保険契約のうち、医療費支払事由に基因して保険金等が支払われる保険契約
  3. 病気やケガ等に基因して保険金等が支払われる旧簡易生命保険契約。または生命共済契約等のうち、支払事由に基因して保険金等が支払われるもの

なお、2011年(平成23年)12月31日以前に締結した保険は、要件に該当していても介護医療保険料控除の対象にはならず、旧生命保険料控除の対象になります

また、保険期間が5年未満の貯蓄保険や貯蓄共済は控除対象に含まれません。

介護医療保険料控除のメリットと注意点は?

所得税や住民税は、課税される所得に税率を掛けて税額を求めます。

そのため、課税所得が少なくなると、それに連動して税額も少なくなります。

所得税における介護医療保険料控除のメリットと注意点

会社員など給与所得者の場合、所得税の計算式は以下の通りとなります。

{(給与収入-給与所得控除)-所得控除}×所得税率-税額控除=納税額

この計算式における控除項目が多いほど、納税額は減ります。

なお、介護医療保険料控除は所得控除に含まれるため、控除額が大きいほど納税額は減ります。

ただし、年間に支払った保険料などが80,000円を超えた場合、控除額の上限は40,000円となります

■ 介護医療保険料控除額(2012年以降に締結した保険契約等の場合)

支払保険料等(年間)

控除額

20,000円以下

支払保険料等の全額

20,000円超~40,000円以下

支払保険料等×1/2+10,000円

40,000円超~80,000円以下

支払保険料等×1/4+20,000円

80,000円超

一律40,000円

なお、一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除の上限額も同じです。

生命保険料控除全体の最大控除額は、3つの合計で120,000円(40,000円×3)となります

控除によって軽減される税額は、所得税率が納税者によって5%~45%と差があるため、同じ控除額でも異なります。

例えば、介護医療保険料控除で課税所得が40,000円減った場合、単純計算で税率5%だと2,000円、税率20%だと8,000円、税率45%だと18,000円の減税になります。

住民税における介護医療保険料控除のメリットと注意点

住民税は税率が一律10%ですが、所得税と同じように控除が可能で、結果として納税額を減らすことができます。

住民税の介護医療保険料控除の上限は、28,000円です。

なお、一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除を含めた生命保険料控除を合算する場合でも、住民税の生命保険料控除の合計限度額は70,000円となります

また、支払保険料などが56,000円を超える場合は、2,800円(28,000円×10%)の減税となります。

納税額を少しでも減らしたい場合は、年末調整または確定申告で忘れずに手続きをする必要があります。

ある年に手続きをすれば、翌年以降自動的に控除されるような仕組みはありません。

控除できる保険に加入していても手続きをしなければ、税負担は軽減されないので注意が必要です。

年末調整で介護医療保険料控除を申告する方法は?

年末調整で介護医療保険料控除を申告する方法は?

会社員などの給与所得者が、年末調整で介護医療保険料控除の手続きをする場合は、保険料控除申告書を勤務先へ提出する必要があります

まずは保険会社等が作成する保険料控除証明書を手元に用意し、申告書へ必要事項を記入していきましょう。

介護医療保険料控除の申告に必要な書類と申告の流れ

年末調整で、保険料控除の申告をする際に必要な書類は2つです。

年末調整で保険料控除を申告する際に必要な書類

  • 保険料控除申告書:給与所得者の場合、「給与所得者の保険料控除申告書(※下記画像参照)
  •  生命保険料控除証明書:加入している保険会社が10月頃に発送

■ 給与所得者の保険料控除申告書

給与所得者の保険料控除申告書

なお、2019年からは電子的控除証明書での交付も可能です。

保険会社と勤務先が共に対応していれば、書面ではなく電子的に手続きをすることもできます。

書類が揃ったら、保険料控除申告書に必要事項を記入して、生命保険料控除証明書と共に勤務先の担当者へ提出します。

以上で、手続きは完了です。

保険料控除申告書の書き方

保険料控除申告書の記入方法は、まず「保険料控除証明書」に記載の内容を、保険料控除申告書へ転記していきます。

介護医療保険料控除の場合は、介護医療保険料の欄を使います。

保険料控除申告書に記入する内容

  • 保険会社等の名称:加入している保険会社などの名称を記入
  • 保険等の種類:証明書に記載の「介護保険」「医療保険」などを記入
  • 保険期間:証明書に記載の「終身」「10年」などを記入
  • 保険等の契約者の氏名:証明書の「ご契約者」に記載の名前を記入
  • 保険金等の受取人(氏名・あなたとの続柄):証明書の「保険金等受取人」に記載の名前を記入し、続柄は申告者との続柄を記入
  • あなたが本年中に支払った保険料等の金額:証明書の申告額に記載の額を記入

保険料控除申告書には、支払った保険料に関して「証明額」と「申告額」があります。

証明額は、保険会社が生命保険料控除証明書を作成した時点までの保険料合計です。

申告額は、年末まで継続した場合の保険料合計です

そのため、保険料は「証明額≦申告額」の関係になります。

年払いなどで作成時以降に保険料支払がなければ、同額となっていることが一般的です。

年末までに解約する予定がなければ、申告額に記載された金額を記入すれば差し支えありません。

支払った保険料まで記入できたら、上記「介護医療保険料控除額」の表に記載された計算式で介護医療保険料控除額を計算します。

最後に、一般の生命保険料控除と個人年金保険料控除を合計した生命保険料控除額を記入します。

■ 保険料控除申告書の記入例

控除額は保険会社のサポートツールで計算できる

生命保険料控除には、介護医療保険料控除を含む新制度(3区分)だけでなく、旧制度(2区分)も残っています。

一つの保険契約で保障ごとに、控除の区分が異なる場合もあります。

複数の保険に加入していると、控除額の計算が難しい場合があります。

そのようなときは、保険会社の控除額計算サポートツールが便利です

生命保険料控除証明書に記載の内容を入力すると、簡単に控除額を計算することができます。

なお、サポートツールの提供元である保険会社に加入していなくても、当ツールは使用できます。

■控除額計算サポートツールの例

関連記事:年末調整の保険料控除の書き方を解説!戻ってくる金額や計算方法まで解説

介護医療保険料控除の申告に関するよくある質問

ここでは、介護医療保険料控除(生命保険料控除)の申告に関して、よくある質問を取り上げます。

Q.控除証明書を紛失した場合、再発行の手続きはどうすればいいですか?

A. 保険会社から送られてくる生命保険料控除証明書を紛失してしまった場合、保険会社へ依頼すれば基本的に無料で再発行してもらえます。

依頼方法には、Webサイトのマイページから手続きする、フリーダイヤルに電話する、担当の保険募集人に依頼するなどがあります。

ただし、いずれの場合も再発行の手続きをしてから、証明書が手元に届くまで1週間程度かかるので、急な対応は難しいと言えます。

その場合は、即日発行も可能な電子的控除証明書を選択すると良いでしょう

関連記事:生命保険料控除証明書とは?年末調整や確定申告の際に紛失したり出し忘れたりしたらどうすればいい?

Q.一時払いの契約でも、毎年介護医療保険料控除を受けられますか?

A. 一時払いの契約の場合、保険料を払うのは一時(加入した年の1回だけ)となるため、控除対象になるのも1回のみです。

翌年以降は払う保険料がないので、控除対象になりません。

また、前納払いは毎年保険料に充当するので、毎年控除の対象になります。

なお、介護医療保険料控除(生命保険料控除)は申告する1年間に払った保険料で計算しますが、保険料の払い方に制限は特にありません。

月払いや半年払い、また年払いでも控除対象になります。

Q.年末調整で介護医療保険料控除の申告を忘れました。確定申告でも申告可能ですか?

A. 介護医療保険料控除は、確定申告でも申告可能です。

ただし、会社員の方の場合、手続き自体は年末調整の方が簡単です。

煩わしい手続きを避けたい人は、勤務先から年末調整の案内があった際に、忘れずに手続きをすると良いでしょう。

手続きの時期は、年末調整は年内、確定申告は年明けであることが一般的です。

確定申告の方が時期は後なので、多忙で年末調整の手続きができなかった場合は、確定申告で手続きをすることもできます。

なお、自営業者などには年末調整の制度がないため、確定申告で事業所得などと一緒に手続きをする必要があります

ふるさと納税やiDeCoなどと一緒に確定申告でき、手間もさほど変わらないため、過度に構える必要はありません。 

関連記事:【2025年版】年末調整で生命保険料控除を申告し忘れたらどうなる?対処法を紹介!

まとめ

介護医療保険料控除は、介護保険や医療保険等に加入している人が使える所得控除です。

所得控除は課税される所得を減らすことができる、納税者にとって有用な制度です。

年末調整または確定申告で手続きをすることで税負担を軽減できますが、一方で手続きをしなければ税負担を軽減できません。

誰かが自動的に手続きをすることもありません。

控除対象になっている保険に加入している人は、必ず手続きをするようにしましょう。