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生命保険(死亡保険)

【2026年版】年末調整・確定申告で生命保険料控除を申告し忘れたらどうなる?対処法を紹介!

【2026年版】年末調整・確定申告で生命保険料控除を申告し忘れたらどうなる?対処法を紹介!

生命保険料控除とは、1年間に支払った保険料に応じて所得控除を受けられる制度です。

控除を受けるには年末調整などで生命保険料控除証明書を提出し、申告する必要があります。

しかし、年末調整で生命保険料控除の申告を忘れてしまったり、確定申告(還付申告)の期限に間に合わなかったりして、後悔している方もいるでしょう。

この記事では、年末調整や確定申告で生命保険料控除を申告し忘れた際の対処法を解説します。

この記事のポイント

  • 生命保険料控除の当初の申告期限は、勤務先が定める年末調整の書類提出期限(通常11〜12月)。
  • 会社員が年末調整で申告し忘れた場合は「還付申告」が可能、対象年の翌年1月1日から5年間はいつでも申告できる(令和8年分なら2031年12月31日まで)。
  • すでに確定申告や還付申告を済ませた後に、申告漏れなどに気づいた場合は「更正の請求」で修正可能(法定申告期限から5年以内)。

年末調整で生命保険料控除を申告し忘れたら?

確定申告の期限前に生命保険料控除を申告し忘れたことに気づいたら

会社員などの給与所得者が、年末調整で生命保険料控除を申告し忘れた場合は「還付申告」を行いましょう。

還付申告とは、納め過ぎた所得税の還付を受けるための申告です。

通常の確定申告(例年2月16日〜3月15日)とは異なり、対象となる年の翌年1月1日から5年間、いつでも提出できます。

還付申告を行うことで、年末調整の書類を提出した場合と同様に、所得税の還付を受けられる可能性があります。

還付申告に必要な書類は?

還付申告に必要となる基本的な書類は、以下のとおりです。

還付申告に必要な主な書類

  1. 確定申告書
  2. 本人確認書類
  3. 各種控除に必要な書類
  4. 還付先の口座情報 など

例えば、医療費控除を受ける場合は、申告書に「医療費控除に関する明細書」を添付します。

病院の領収書やレシートなどは、5年間保存する必要があります。

手続きの方法や内容によって、必要な書類は異なるので、事前に確認しておきましょう。

還付申告の方法

会社員の場合は、会社から配布される源泉徴収票を見ながら記載すれば、円滑に手続きすることができます。

還付申告を行う方法は、以下の2つです。

  • 税務署で用意している確定申告の用紙に必要事項を記入して提出する
  • 国税局のWebサイトにある確定申告書等作成コーナーで確定申告書を作成し、e-Tax経由もしくは印刷して書面で税務署に提出する

e-Taxを利用すれば、インターネット上で還付申告を完結できます。

国税局のWebサイトから確定申告を行う場合、必要事項を入力すれば、税金や控除の額が自動計算されて申告書類を作成できるようになっています。

また、マイナポータル連携を行えば、生命保険・地震保険、そして社会保険などの控除証明書のデータをマイナポータル経由で一括取得し、確定申告書に自動入力することが可能です。

確定申告をした後に生命保険料控除の申告忘れに気づいたら?

確定申告(または還付申告)を済ませた後に、生命保険料控除の申告漏れに気づいた場合は、「更正の請求」を行い、税額の訂正をしましょう。

更正の請求の期限は、確定申告の法定申告期限から5年以内です。

そのため、その年の法定申告期限から5年後が最終期限となります。

以下の国税庁のWebサイトのリンクには、手続きの概要や、必要書類である更正の請求書の作成方法などが掲載されています。

なお、更正の請求書はその年の源泉徴収票などを確認しながら記載すると、円滑に作成ができます。

更正の請求に必要な書類は?

更正の請求で生命保険料控除を申告する場合は、生命保険料控除証明書が必要です。

もし、生命保険料控除証明書を紛失した場合は、保険会社のWebサイトから再発行を依頼できます。

なお、保険料控除証明書 発行サービスでも、生命保険と地震保険の控除証明書の再発行や、電子データでのダウンロードが可能です。

もし、数年前の生命保険料について控除を受けたい場合は、保険会社に問い合わせることで、控除証明書の再発行に応じてもらえます。

なお、更正の請求書を税務署に提出すると、その内容が各自治体にも共有されます。

そのため、過去に納め過ぎた住民税がある場合は、自治体で還付手続きが行われます。

年末調整・確定申告で生命保険料控除を申告し忘れた場合のデメリットとは?

年末調整や確定申告で生命保険料控除の申告を忘れてしまった場合の、主なデメリットは以下のとおりです。

税金の控除額が少なくなる

年末調整で生命保険料控除の申告を忘れると、本来であれば受けられたはずの控除が受けられなくなってしまいます。

控除が受けられないと、その分、納める税金が多くなります。

生命保険料控除の手続きを忘れないようにしましょう。

ふるさと納税ワンストップ特例制度が利用不可になる

ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用した方については、確定申告を行うとワンストップ特例の適用を受けられなくなってしまうので注意が必要です。

ふるさと納税ワンストップ特例制度とは?

ふるさと納税をした自治体に申請書を提出することで、確定申告をしなくても、ふるさと納税による寄附金控除を受けられる制度。

この特例は、確定申告をしないことが前提です。

そのため、生命保険料控除の申告漏れを取り戻すために確定申告(還付申告を含む)を行うと、ワンストップ特例の申請は無効になります。

その場合は、ふるさと納税の寄附金控除も申告書に記載する必要があります。

こうした手間を避けるためにも、年末調整の段階で生命保険料控除を忘れないようにしましょう。

生命保険料控除の申告期限はいつまで?

生命保険料控除の申告期限はいつまで?年末調整を忘れたときの対処法

令和8(2026)年分を例に、生命保険料控除の申告期限を早い順に整理すると、次のとおりです。

  • 勤務先が定める年末調整の書類提出期限:2026年11月〜12月頃
  • 会社員が年末調整で申告し忘れた場合の還付申告期限:2027年1月1日〜2031年12月31日
  • 自営業者など確定申告義務がある方の確定申告期限:2027年3月15日
  • 更正の請求の期限:法定申告期限から5年以内

以下でそれぞれの詳細を解説します。

年末調整の必要書類の提出期限

会社員で年末調整が必要な方の場合、1つ目の期限は会社が定めた年末調整の必要書類の提出期限です。

通常、会社によって年末調整の期限は11月~12月に設定されています。

年末調整の法的な期限は、会社が従業員に「給与所得の源泉徴収票」を交付する翌年1月31日までとされています。

そのため、理論上は年末調整の必要書類を1月末までに提出すれば間に合います。

ただし、1月末の期限間近に生命保険料控除証明書などを提出すると、会社は再計算や書類の修正が必要になります。

そのため、実務上はより早めの期限を設けているのが一般的です。

会社が定めた年末調整の書類提出期限に間に合わない場合は、まず年末調整の担当者に相談するとよいでしょう。

確定申告・還付申告の期限

2つ目の期限は確定申告・還付申告に関するものですが、会社員と自営業者で扱いが異なります。

自営業者の方は、令和8(2026)年分の確定申告期限までに生命保険料控除の申告が必要です。

確定申告の期間は、例年2月16日〜3月15日までです。

なお、最終日が土曜・日曜・祝日にあたる場合は翌開庁日が期限になります。

一方、年末調整を終えた会社員が生命保険料控除だけを申告する場合は「還付申告」となり、確定申告の期間に関係なく、対象年の翌年1月1日から5年間提出できます。

令和8(2026)年分なら2027年1月1日〜2031年12月31日、令和7(2025)年分でも2030年12月31日まで間に合います。

年末調整で申告し忘れた会社員の方は、まずこの還付申告を検討しましょう。

更正の請求の期限

すでに確定申告や還付申告を済ませた後で、生命保険料控除の記入漏れなど誤りに気づいた場合は「更正の請求」で修正します。

更正の請求の期限は、法定申告期限から5年以内です。

令和8(2026)年分であれば、2027年3月15日から5年以内が期限となります。

ただし、年数が経つと生命保険料控除証明書を紛失する可能性もあります。

申告し忘れたことに気づいた時点で、手続きをするのがよいでしょう。

年末調整とは?

年末調整とは、会社員や公務員が1年間で支払った所得税の過不足を調整するための制度のことです。

1年間の所得に対して納めるべき金額と、源泉徴収された税額を照らし合わせて、過不足がないかを確認します。

また、アルバイトやパートの場合でも、以下のような条件に当てはまる場合は年末調整を行う必要があります。

アルバイト・パートの方で年末調整が必要な方

  • 1年を通して働いている、もしくは年の途中から年末まで働いている
  • アルバイトの掛け持ちをしていない
  • 年の途中で退職し、退職後にほかの勤務先から給与を受け取っておらず、給与の総額が103万円以下である場合 など

また、年末調整の対象となるのはその年の12月末まで会社などに在籍している会社員や公務員です。

ただし、以下に当てはまる人は年末調整ではなく、確定申告を行う必要があります。

会社員で確定申告が必要な方

  • その年の給与収入が2000万円以上ある
  • 住宅ローン控除を初めて利用する など

また、初めて住宅ローン控除を利用する方は、初年度は確定申告をする必要があります。

ただし、次年度からは、年末調整で対応が可能になります。

初年度だけは確定申告を忘れないように注意が必要です。

なお、年末調整の対象となる方は国税庁のWebサイトで確認することができます。

該当するか不明な場合は、一度確認するとよいでしょう。

年末調整と確定申告の違いとは?

年末調整は、会社員や公務員・パート・アルバイトが、1年間で支払った所得税の過不足を調整するために行います。

一方で、確定申告は所得額に応じた税金を計算して支払うために必要な手続きです。

確定申告が必要な方は、一般的に自営業者(店舗経営やフリーランスなど)や給与以外の所得がある方です。

ただし、以下のような方も確定申告の対象となります。

  • その年に2,000万円以上の給与所得がある
  • 住宅ローン控除を初めて利用する
  • 退職所得があった
  • 2か所以上から給与を受け取っている
  • 副業の収入が20万円を超えた
  • 株の売買で配当所得がある など

ただし、上記に当てはまっても条件などによっては確定申告の対象外となる可能性もあります。

詳細は国税庁のWebサイトなどでご確認ください。

なお、年末調整と確定申告の違いは「対象かどうか」だけでなく「いつ手続きをするか」でも異なります。

年末調整は、所属する会社の指定する期間内(年末まで)に手続きをします。

一方で、確定申告は原則毎年3月15日までという、数カ月後の時期に行われます。

年末調整で申告できる所得控除の種類

では、年末調整で申告できる控除には、どのような種類があるのでしょうか。

ここでは、生命保険料控除を含めた4種類の控除制度について詳しく解説します。

生命保険料控除

生命保険料控除は、2012(平成24)年1月1日以後に締結した新契約と、2011(平成23)年12月31日以前に締結した旧契約で、控除額や取扱いが異なります。

新契約(2012(平成24)年1月1日以後に締結した契約)の場合

新契約の生命保険料控除には、新生命保険料控除、介護医療保険料控除、新個人年金保険料控除の3種類があります。

一般生命保険料控除の対象となる保険契約には生命保険(死亡保険)や養老保険、収入保障保険などが含まれます。

各控除の上限額は以下のとおりです。

種類

対象となる保険

税金の種類

控除額の上限

一般生命保険料控除

  • 生命保険(死亡保険)
  • 養老保険
  • 収入保障保険 など

所得税

4万円

住民税

2.8万円

介護医療保険料控除

  • 介護保険
  • 医療保険
  • がん保険 など

所得税

4万円

住民税

2.8万円

新個人年金保険料控除

個人年金保険
※税制適格特約が付帯されているもの

所得税

4万円

住民税

2.8万円

3種類すべての控除を受けると、所得税は最大で12万円、住民税は最大で7万円が所得から控除されることになります。

なお、2026年(令和8年)・2027年(令和9年)分の一般生命保険料控除に関しては、控除の上限額が以下のように変更されることが決まっています。

■ 2026年(令和8年)・2027年(令和9年)分の新生命保険料控除の上限額

23歳未満の扶養親族がいる世帯

23歳未満の扶養親族がいない世帯

所得税

6万円

4万円

住民税

2.8万円

2.8万円

子育て支援に関する政策の一環として、生命保険料控除の上限額が引き上げられます。

ただし、3種類すべての控除を受けた場合の合算控除額は変わりません(所得税は12万円、住民税は7万円まで)。

旧契約(2011(平成23)年12月31日以前に締結した契約)の場合

一方で、2011(平成23)年12月31日以前に締結した旧契約の場合、控除は旧生命保険料控除と旧個人年金保険料控除の2種類となります。

各控除の上限額は以下のとおりです。

種類

対象となる保険

税金の種類

控除額の上限

旧生命保険料控除

  • 生命保険(死亡保険)
  • 介護保険
  • 医療保険 など

所得税

5万円

住民税

3.5万円

旧個人年金保険料控除

個人年金保険※税制適格特約が付帯されているもの

所得税

5万円

住民税

3.5万円

控除額の上限は所得税が最大で10万円、住民税が最大で7万円となります。

旧契約でも、2012(平成24)年以降に契約を更新したり、転換や特約の中途付加などを行った場合は、その後の保険料が新契約の対象となるため、注意しましょう。

地震保険料控除

地震保険料控除は2007年に創設されたもので、地震保険を対象としています。

地震保険は基本的に単独で契約することができず、火災保険とセットで加入する保険です。

なお、地震保険料控除の対象となるのは地震保険料だけで、火災保険料は対象になりません。

各控除の上限額は以下のとおりです。

年間払込保険料

所得税

住民税

50,000円以下

払込保険料の全額

払込保険料×1/2

50,000円超

一律50,000円

一律25,000円

損害保険会社から毎年10月頃に送られてくる「地震保険料控除証明書」は、保管しておきましょう。

なお、損保会社が共同で運営している保険料控除証明書 発行サービスでは、生命保険と地震保険の控除証明書の再発行や電子データでのダウンロードが可能です。

社会保険料控除

配偶者や子ども、その他の親族の社会保険料を支払っている方は、社会保険料控除を利用することで、控除を受けられます。

控除の対象となる社会保険料は以下のとおりです。

  • 健康保険料(国民健康保険料)
  • 国民年金保険料
  • 厚生年金保険料
  • 公務員共済の掛け金 など

通常、会社員や公務員などの給与所得者は、年金保険料や健康保険料などの社会保険料が毎月の給与や賞与(ボーナス)から天引きされています。

1年間で天引きされたこれらの社会保険料は自動的に控除されるため、基本的には手続きをする必要はありません。

しかし、配偶者や子どもの社会保険料を支払っていた場合や、以前未納だった国民年金保険料を支払った場合は、勤務先では把握できません。

そのため、自分自身で年末調整により手続きをする必要があります。

この場合、11月頃に日本年金機構から送られてくる「社会保険料控除証明書」が手続きに必要となります。

こちらも無くさないように大切に保管しておきましょう。

配偶者控除

配偶者控除とは、納税者本人に控除の対象となる配偶者がいる場合に、一定の控除が受けられるというものです。

なお、控除対象となる配偶者の年齢が、その年の12月31日時点で70歳以上であれば老人控除対象配偶者に該当します。

控除の対象となるには、その年の12月31日時点で次の要件すべてに当てはまる必要があります。

  • 民法上の配偶者であること
  • 納税者本人と生計を一にしていること
  • 年間の合計所得が48万円以下であること
  • 青色申告者の事業専従者としてその年に一度も給与の支払いを受けていない、または白色申告者の事業専従者でないこと

配偶者控除の控除額は、次のとおりです。

控除を受ける納税者本人の合計所得額

控除額

一般の控除対象配偶者

老人控除対象配偶者

900万円以下

38万円

48万円

900万円超 950万円以下

26万円

32万円

950万円超 1,000万円以下

13万円

16万円

年末調整・確定申告での生命保険料控除申請に関するよくある質問

ここでは、年末調整・確定申告での生命保険料控除申請で多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

Q. 生命保険料控除は確定申告と年末調整のどちらで申請すればよいですか?

A. 会社員・公務員は年末調整で申請するのが一般的で、勤務先に「生命保険料控除証明書」を提出するだけで手続きが完了します。

一方、自営業者・フリーランスや年末調整で申請し忘れた場合は確定申告で申請できます。

なお、どちらも控除額の上限は同じ(所得税で最大12万円)です。

そのため、申告方法が変わっても、受けられる控除額に差はありません。

Q. 生命保険料控除証明書はいつ、どこから届きますか?

A.毎年10月〜11月頃に、加入している保険会社から郵送で届きます。

電子交付を選択している場合は、保険会社の会員サイトやアプリからダウンロードできます。

年末調整の締め切りは11月中旬〜下旬が多いため、届いたら保管しておきましょう。

なお、紛失した場合は保険会社に再発行を依頼できますが、1〜2週間かかることがあります。

Q. 医療保険や県民共済の保険料も生命保険料控除の対象になりますか?

A.医療保険は「介護医療保険料控除」の対象となり、所得税で最大4万円(住民税で最大2.8万円)の控除が受けられます。

また、県民共済・都民共済などの共済は、生命共済・医療共済は控除対象ですが、火災共済・地震共済は控除の対象とはなりません。

対象かどうかは、毎年届く「控除証明書」に記載の区分で確認できます。

なお、掛捨て型の定期保険も控除対象です。

まとめ

生命保険料控除の手続きを忘れても、慌てる必要はありません。

会社員が年末調整で申告し忘れた場合は、対象年の翌年1月1日から5年間、「還付申告」で払い過ぎた税金を取り戻せる可能性があります。

令和7(2025)年分なら2030年12月31日まで、令和8(2026)年分なら2031年12月31日までが期限です。

一方、すでに確定申告・還付申告を済ませた後の漏れや、自営業者の記入漏れは「更正の請求」で修正します(法定申告期限から5年以内)。

いずれの手続きでも、住民税があわせて再計算され、納め過ぎがあれば還付されます。

確定申告や更正の請求を行う場合は、源泉徴収票や生命保険料控除証明書などが必要です。

源泉徴収票は、勤務先に依頼すれば再交付が可能です。

また、生命保険料控除証明書は、保険会社に再発行を依頼できます。

前述したサービスを利用すれば、自分で取得することも可能です。

早めに手続きを行うことをおすすめします。