基本保険金額:300万円|個別取扱|保障移行可能年齢:60歳 | 保険期間:終身 | 保険料払込期間:60歳払済 | 募集文書番号:AFH234-2024-0150 5月2日(260502)
更新日:2024年10月1日
終身保険とは、名前の通り生涯にわたり死亡保障が続く保険商品です。 この記事では、終身保険の特徴と商品選びのポイントについて、わかりやすく解説します。
終身保険は、被保険者が死亡や高度障害状態など、保険会社所定の状態になった場合に保険金を受け取れる保険です。
終身保険の特徴は、主に以下の2点です。
終身保険は、定期保険や収入保障保険に比べると保険料が割高です。よって、遺された家族の生活資金の確保ではなく、葬儀費用や相続資金の確保、貯蓄などを目的として加入する人が多い傾向にあります。
なお、コのほけん!で行った「保険加入に関するアンケート調査」にて、全国の20歳から59歳の男女483名に対し、現在加入している保険について聞いたところ、終身保険の割合は25.9%と、定期保険や収入保障保険に比べると高い加入率でした。
終身保険は、被保険者が死亡や高度障害状態など、保険会社所定の状態になった場合に保険金を受け取れます。
保険期間が終身のため、満期はなく、満期保険金もありません。
なお、死亡保険金は、約定の金額です。告知なしで加入できる無選択型終身保険では、契約後一定期間内に被保険者が疾病によって死亡した場合、死亡時までに払い込んだ保険料相当額が支払われます。
低解約返戻金型終身保険は、解約返戻金の返戻率を低くした終身保険です。解約返戻率が低い期間は保険料払込期間と同一で、保険料払込期間中の解約返戻率は最高でも70%程度となります。
低解約返戻金型終身保険は、解約返戻率が低いぶん、一般的な終身保険に比べて保険料を安く抑えられますが、途中解約すると解約返戻金がかなり少なくなる可能性があります。払込終了まで解約返戻率を低く抑えているため、払込終了後の解約返戻率が高くなり、払込保険料を上回ることが特徴です。
積立利率変動型終身保険と終身保険の保障内容は基本的に同じですが、保険金や解約返戻金の算出方法が異なります。
一般的な終身保険では、契約時の予定利率をもって保険金や解約金の金額を算出・確定します。
これに対して、積立利率変動型終身保険は、積立利率が定期的に見直され、見直された利率をもとに保険金や解約金の金額を算出します。なお、適用される積立利率には最低保証が設定されているので、当初の積立利率を下回ることはありません。 市場金利も反映されるため、インフレリスクにある程度備えられるメリットがあります。
利率変動型積立終身保険は、「積立」と「保障」を明確に分離して考えられた保険です。この終身保険の積立を主契約として、定期保険や医療保険の保障を特約としてセットする仕組みです。
保険料の払込み満了時には、積立金をもとに、終身の死亡・高度障害に対する保障を確保できます。ただし、一定以上の積立金がないと死亡保障に移行できないことがあり、積立金額の設定には注意が必要です。
また、保険料払込期間中に死亡した場合、既に払い込んだ保険料の金額に応じた保険金しか受け取ることができず、払込期間中に支払われる一定額の死亡保障は設定されていません。
変額保険は、保険料の一部を投資信託等で資産運用することで、保険金や解約返戻金の金額が増減します。
被保険者が死亡した場合、基本保険金に加え、変動保険金を受け取れます。基本保険金額が保証されている商品が一般的で、運用実績によって変動保険金がマイナスになったとしても、基本保険金は受け取れます。
なお、変額保険では運用実績によって解約返戻金が払込保険料累計を下回る可能性があります。
外貨建て終身保険は、払い込んだ保険料を外貨で運用します。
保障内容は一般的な終身保険と同じですが、解約返戻金や保険金を外貨で受け取るため、為替の動きによっては解約返戻金が払込保険料累計を下回る可能性があります。また、円で受け取った時、死亡保険金が当初の予定金額を下回ることもあります。
よって為替リスクを十分理解しておく必要があります。
終身保険の保険料払込方法には、3つの種類があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、どの払込方法を選ぶかで、支払う保険料の総額も変わります。
終身払いは、生涯にわたり保険料を払い込み続けます。終身保険には満期がありませんので、解約時や保険金受取時まで保険料を払い込む必要があります。
また、終身払いは、契約年数に伴い払込保険料の総額が増加します。そのため、被保険者が長生きすればするほど払込保険料の総額は高くなっていきます。
ただし、終身払いには毎月の保険料を安く抑えられるというメリットもあります。
有期払いは、契約時に定めた期間に限って保険料を払い込みます。
有期払いにはさらに歳満了型と年満了型の2種類があり、歳満了型では年齢で、年満了型では年数で保険料払込期間を定めます。
有期払いは保険料払込期間満了時が決まっているため、将来の資金計画が立てやすくなるというメリットがあります。また、長生きをした場合、終身払いに比べて払込保険料の総額が安くなる可能性もあります。
ただし、有期払いは終身払いに比べ、毎月の保険料が高くなる傾向があります。
終身保険は亡くなるまでの期間を保障する保険なので、保険期間を限定することができないため、全保険期間分をまとめて一時払いにすることはできません。ただし、一時払いに限定した終身保険は商品として存在していますので、資金に余裕があれば検討するとよいでしょう。
一時払終身保険の場合、設定された利率に寄りますが、契約から3年~10年程度で、解約返戻金が払込保険料を上回ることが見込まれます。
また、終身保険は生命保険料控除制度の対象ですが、一時払いを選択した場合、これを適用できるのは保険料を支払った年のみとなります。
一時払いと似た払込方法に、全期前納払いがあります。
全期前納払いでは、契約時に全保険期間分の保険料を保険会社が預かり、次年度より毎年の保険料として充当していきます。
全期前納払いでは、被保険者が死亡した際は、死亡保険金とは別に保険会社が預かっていた保険料が返金されます。払込を有期払にした場合は全期前納払いを活用するのもひとつの選択肢です。
終身保険には、以下のようなメリットがあります。
終身保険の最大のメリットは、保障が一生涯続くという点です。
定期保険や収入保障保険は保険期間内に保険金の支払い事由がなければ、払い込んだ保険料は掛け捨てとなります。これに対して終身保険は、解約しない限り生涯にわたって保障が続くため、保険金受取人は保険金を必ず受け取ることができます。
更新型の保険は、更新の度に保険料が上がります。そのため保険料の高さから、契約の更新を断念したというケースも少なくありません。
終身保険は、保険料払込期間の保険料が一定です。将来的な資金計画を立てやすく、契約も続けやすいことがメリットといえます。
終身保険のメリットには貯蓄性の高さもあげられます。
掛け捨て型の保険には解約返戻金はありませんが、終身保険には解約返戻金があり、保険料払込期間中に保険を解約した場合、約定の解約返戻率に基づき算出された金額を受け取ることができます。
また、終身保険には、払込期間満了後や契約から一定期間経過後、解約返戻金が払込保険料総額を上回るよう設定されている商品も多くあります。
終身保険は、コツコツ貯金をするのが苦手でも、ある種の強制力をもって計画的な資産形成をすることができます。
終身保険は保険料を払えなければ失効したり、保険料払込期間中に解約をすると元本割れする可能性がある、というデメリットがあります。
しかし、これらのデメリットは「いま解約をすると損をするからもう少し契約を続けよう」や「失効するともったいないから保険料を払い込み続けよう」といった動機につながるともいえます。
終身保険には、資金の転用がしやすいというメリットもあります。
例えば、最初に子供の教育資金を目的として終身保険に加入しても、のちに解約返戻金に頼らずとも十分な教育資金を確保できるようになった、というケースも想定されます。
そういった場合に終身保険を解約せず、そのまま寝かせて解約時期を遅らせると、解約返戻率は保険期間の経過に伴い高くなり、解約返戻金の額も大きくなります。この解約返戻金を、老後の生活資金など様々な用途に回すことができます。
終身保険のような解約返戻金のある保険では、契約者貸付制度を利用することができます。
契約者貸付制度(けいやくしゃかしつけせいど)とは
生命保険の解約返戻金の中から、一定の範囲内で貸し付けを受けられる制度。貸し付けを受けている間も保障は継続する。
この制度を活用すれば、緊急でまとまった資金が必要な場合に備えることもできます。ただし、貸付を受けた場合、貸付利息が発生し貸付元本が膨らむ可能性があります。返せるときに適宜返していきましょう。
生命保険の死亡保険金は、相続税の課税対象ですが、保険金の受取人が相続人である場合、法定相続人の数に応じた非課税枠を使えます。
非課税枠は500万円×法定相続人の数によって算出します。例えば、妻と子3人の合計4人が法定相続人である場合、2,000万円までは課税されません。
なお、生命保険の非課税枠は、相続税の基礎控除額とは別に設けられています。基礎控除額は3,000万円+法定相続人の数×600万円で算出します。
終身保険は、生命保険料控除の対象です。控除対象となるのは所得税と住民税で、控除限度額は新制度と旧制度で異なります。なお、新制度が適用されるのは2012年1月1日以降の契約であり、旧制度が適用されるのは2011年12月31日以前の契約です。
年間払込保険料 | 控除される金額 |
---|---|
20,000円以下 | 払込保険料全額 |
20,000円超40,000円以下 | (払込保険料×1/2)+10,000円 |
40,000円超80,000円以下 | (払込保険料×1/4)+20,000円 |
80,000円超 | 一律40,000円 |
年間払込保険料 | 控除される金額 |
---|---|
25,000円以下 | 払込保険料全額 |
25,000円超50,000円以下 | (払込保険料×1/2)+12,500円 |
50,000円超100,000円以下 | (払込保険料×1/4)+25,000円 |
100,000円超 | 一律50,000円 |
年間払込保険料 | 控除される金額 |
---|---|
12,000円以下 | 払込保険料全額 |
12,000円超32,000円以下 | (払込保険料×1/2)+6,000円 |
32,000円超56,000円以下 | (払込保険料×1/2)+14,000円 |
56,000円超 | 一律28,000円 |
年間払込保険料 | 控除される金額 |
---|---|
15,000円以下 | 払込保険料全額 |
15,000円超40,000円以下 | (払込保険料×1/2)+7,500円 |
40,000円超70,000円以下 | (払込保険料×1/2)+17,500円 |
70,000円超 | 一律35,000円 |
終身保険は、解約返戻金の分が保険料に上乗せされているため、掛け捨て型の保険に比べ保険料が高く設定されています。
実際に、被保険者の年齢や保険金額が同じという条件では、掛け捨て型の定期保険よりも終身保険の保険料が高くなります。
よって、残された家族の生活資金には定期保険、自分自身の葬儀費用の確保には終身保険で備えるなど、目的により保険を使い分けるとよいでしょう。
終身保険の解約返戻金額が払込保険料の総額を上回るまで、かなりの期間を要します。そのため、終身保険を早期に解約すると、解約返戻金が払込保険料累計を下回る可能性があります。
終身保険への加入を検討する際には、保険料や保険料払込期間についてはもちろん、解約返戻金の推移についても入念に確認しておきましょう。
終身保険の大きな魅力のひとつである「貯蓄性」ですが、2016年に導入されたマイナス金利政策の影響で、現在も低金利状態が続き、終身保険の解約返戻率も年々低下傾向にありました。近年では景気回復の兆しがあり、徐々に利率も戻り始めていますが、まだまだ低い状態です。
貯蓄を主な目的として終身保険に加入すると、十分なリターンを得られない可能性もあります。
貯蓄の手段として終身保険を検討する場合は、投資信託や新NISA・iDeCoなど、他の方法も検討してみましょう。
終身保険の保険料払込期間を、75歳や80歳までなど、長めに設定したり終身払いにすると、退職後も保険料を払い続けなければなりません。
終身保険の保険料は一定ですが、現役で働いているときと退職後における家計への影響は異なるといえます。
よって、退職後も払い続けられる保険料か、検討する必要があります。
終身保険の解約返戻金や保険金は、一般的には契約時よりかなり年数が経過してから受け取ります。
もし、将来インフレが起きた場合、解約返戻金や保険金の価値が、今よりかなり下がってしまう可能性があります。
インフレとは
物やサービスの値段が上がることにより、お金の価値が下がる現象のこと。
なお、積立利率変動型終身保険や変額保険(終身型)はインフレリスクに対応しやすい商品です。
株式会社鎌倉新書が2022年に実施した「第5回 お葬式に関する全国調査」によると、葬儀費用の平均は110.7万円でした。
葬儀費用は年々減少傾向にあるものの、高額になりがちな葬儀費用を準備する手段として、終身保険を活用することができます。
なお、保険金額は200~300万円程度あれば安心ですが、お墓の購入も想定する場合は、300~500万円程度をおすすめします。
終身保険の解約返戻金は、公的年金受給開始までの生活費や、老後の旅行や趣味などセカンドライフを豊かにする資金として活用できます。
なお、老後資金の準備を目的として終身保険に加入する場合、定年までに保険料の払込みを終えられるような保険料払込期間を設定することをおすすめします。
終身保険は、子供の高校・大学の教育資金を準備するための手段としても活用できます。
保険料払込期間を10~15年など、子供の成長に合わせて設定すれば、解約返戻金を教育資金に充てることができます。また、親に万一のことが起きた場合には、死亡保険金を教育資金として遺せます。
なお、終身保険には満期がないため、金銭的に余裕がある場合は保険を解約せず、そのまま寝かせておくこともできます。
上述のように生命保険には、相続税の非課税枠が設けられています。
この非課税枠は、相続税の基礎控除枠とは別に設けられているため、相続財産が基礎控除額を上回りそうな場合、終身保険を活用することで相続税対策をすることが可能です。
また、終身保険を活用すれば、相続人同士の争いを回避したり、特定の相続人だけに財産を遺すことが可能です。生命保険の受取人は、一定の範囲はありますが、 自由に指定することができ、死亡保険金は遺産分割協議の対象にならない受取人固有の財産として扱われます。
相続財産が不動産など現金以外でも、相続税は現金で納めなければなりません。終身保険で保険金を準備しておけば、納税資金に充てることができます。
以下の項目に当てはまるものが多い場合、終身保険の必要性は高いといえます。
一方で、もし以下の項目に当てはまれば、終身保険はニーズに合わない可能性があります。
なお、遺された家族の生活資金については、定期保険や収入保障保険を検討した方がよいでしょう。
終身保険を検討する際には、以下のポイントを整理するとよいでしょう。
終身保険の保障性を重視する場合は、保険料払込免除特約を付保できる商品や、保険料をを安く抑えられる終身払を検討するとよいでしょう。
また、貯蓄性を重視する場合は、解約返戻率が高い商品を選び、保険料払込期間も、子供の成長に合わせるのか、自分の定年に合わせるのか検討しましょう。また、終身保険の解約返戻率は、商品によって異なるため、必ず複数社の商品を比較することが重要です。
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こちらの動画でも終身保険についてわかりやすく解説をしています。「終身保険の種類」「終身保険のメリットとデメリット」などについてもファイナンシャルプランナーが解説しているので、ぜひこちらもご参考にしてみてください。
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