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児玉 隆洋著『未来のお金の稼ぎ方』について|FinTech最新動向
FinTech Interview

児玉 隆洋著『未来のお金の稼ぎ方』について|FinTech最新動向

「お金の不安に終止符を打つ」をミッションに掲げFintech事業を展開する株式会社ABCash Technologiesの児玉 隆洋 代表取締役社長に、今話題のご著書『未来のお金の稼ぎ方』についてお話を伺いました。

「金融の勉強は当たり前で、必要なこと」と伝えたい。

コのほけん!編集部

初の書籍出版、おめでとうございます。『未来のお金の稼ぎ方』をご執筆されたきっかけはなんでしょうか。

児玉社長
金融教育が2022年4月から高校で必修化されました。また、新しい国家戦略において、金融教育がより重要な位置付けにもなりましたよね。こうした情勢においては、金融教育は子供から大人までみんなに必要な教育だと思いませんか。
その点をより理解してほしい、つまり、金融教育を日本全体に広げたいという思いがあります。

金融教育と聞くと「なんかちょっと怪しい」と感じる人が多くいます。
日本人は、これまでにない新しすぎる教育やお金のことについて話すのがあまり得意でない傾向があります。お金の話は汚いものというイメージを払拭して、クリーンで当たり前の教育だということを伝えたくて、本書を執筆しました。

Z世代、ミレニアル世代は必読!

コのほけん!編集部

『未来のお金の稼ぎ』はどのような方に読んでもらいたいでしょうか。

児玉社長
特に、仕事をしているZ世代とミレニアル世代の方に読んでほしいと思っています。

Z世代やミレニアル世代は、私も含め、このまま行くと将来生きていくのが非常に大変になります。

生きていくのが非常に大変な時代となると、私たちの親世代の考え方や生き方、お金の考え方は一切通用しなくなってきます

なぜ親の意見が参考にならないかというと、それは、生きる時代が違うからです。
違う時代を生きる私たち、ミレニアル世代やZ世代はこれからの日本経済を支えていかなければなりません。人生まだまだ先が長いZ世代とミレニアル世代は特に危機感を感じないといけません。一方で今の高校生などは学校でお金の勉強をするので、非常に恵まれていると思います。
ですから、『未来のお金の稼ぎ方』が、学校でお金の勉強して来なかった世代の方々の勉強するきっかけになればいいなと思います、

コのほけん!編集部
Z世代、ミレニアル世代がこれから大変というお話でしたが、どういったところで大変とお考えですか。

児玉社長
例えば、老後の備えに2000万円必要とも言われています(※)が、「従来通りの暮らしをしていくと、国が 老後を保証してくれる」という時代はもうほぼないと思うのです。

2019年、金融庁の「市場ワーキング・グループ」の報告書で「老後30年間で約2000万円不足」するということが指摘された。

金融庁も 自分で老後に対して備えなさいよというメッセージを出しています(※)。国の制度が自分で備える方向性になってきているので、そもそも時代がもう大きい転換をしていることにまず気づかないといけません。

金融庁はNISA特設Webサイトを開設し、「金融庁ちょっと教えてシリーズ」と題した動画ではお金との付き合い方や将来のための資産形成について、解説しています。※参考:NISA特設Webサイト

また、終身雇用の時代も終わりを迎えています。
一つの企業に入社し、定年まで勤め上げるような、昭和型の終身雇用制度も崩壊してしまっているのです。就職したら終わりという時代ではもうなくなってきているからこそ、やはり自分自身にスキルを身につけた上で、そのスキルを活かしながら自分で自分の人生を選択し、作っていくということをしていかないと取り返しのつかないことになってしまいます。

情報収集の際に気を付けるべきポイントは?

コのほけん!編集部

『未来のお金の稼ぎ方』の中で、「時代がWeb3.0に行こうとしているのに、お金はまだ1.0(一方通行)」というフレーズが印象的でした。保険も同様に「情報の非対称性」が課題になっていますが、消費者視点では、「情報の非対称性」に対して、どのような点に注意して情報収集することが大切なのでしょうか。

情報の非対称性とは

情報の非対称性とは商品やサービスの売り手と買い手の間、または企業と投資家など異なる経済主体の間で保有する情報に格差があること。
出典:三井住友DSアセットマネジメント

児玉社長
ポイントは、

 

  • 「渋沢栄一を思い出せ」
  • 情報のシャワーを浴びる

の2点です。

まず、「渋沢栄一を思い出せ」というアドバイスを送りたいと思います。

渋沢栄一は「資本主義の父」と呼ばれた方ですね。
渋沢栄一が言った言葉に「視、観、察の3つを以って、人を識別せねばならぬ」というものがあります。これは、「人を見る時に、その言葉をまず見るな。その人がどういう行動をするのか、なぜそれをしていて、何に満足するのか、これを知れ」という意味です。

例えば、保険に入る時も保険の提案をしてくれている人が何に満足するのかを見ることが、その情報を正しく選択するための第一歩だと思うのです。

「あなたに合った保険はこれですよ」とか、「この保険がいいですよ」というアドバイスがあったとします。そのアドバイスは本当に最適なものかもしれないし、他方、他の保険ショップであれば、別の保険になるかもしれません。そこで、なぜ担当者がそういう提案をしてくれたかというと、相談、提案の先に契約による販売手数料があるからです。それを知った上で情報を見る、表面的な言葉だけを見ずにそういった背景があることを理解しておく、それが、「渋沢栄一を思い出して、本質を見る」ということです。本質とは「その人が何に満足するか」ということです。

2つ目は情報をシャワーのように浴びるということですね。

そもそも自分に知識がないと正しく判断ができません。
そのため、情報をシャワーのように浴びて、自分の力、つまり知識と理解力を上げることが必要だと思います。

例えば、私はよく牛丼を食べます。牛丼は大体300円とか400円ですよね。
その前提で、牛食べようと思った時にそれが400円だったら、「まあ、そんなもんだよね」と判断ができ、1500円の牛丼だったら、なんかいい肉を使っていそうだなと思いませんか?仮に、30円の牛丼だったら、お肉に何かあるのではないか、と考えると思うのです。

では、なぜそのような判断ができるかというと、牛丼の「相場感」を知っているからです。

お金やモノの価値、保険の金額もそうですが、このような「モノの相場感」を持っているかどうかが判断の軸になるのです

「月々いくらの保険料で、こういう内容をカバーしてくれますよ」という話を聞いた時に相場感を持った上で、「このぐらいの費用に対して、このぐらいリスクをカバーしてくれるのであれば、相場だな」というような判断をできる材料を持っているかどうかが大切です。

これが、情報をシャワーのように浴びないと自分で判断できない、つまり消費者側が自分に力をつけないといけない理由であり、今はそういう消費者側が力を持つべき時代なのだと思います。

コのほけん!編集部
なるほど、そこが一方通行ではいけないよというメッセージにつながるのですね。

お金と自分に投資する

コのほけん!編集部

『未来のお金の稼ぎ方』の中で、「日本はかなり『安い国』である」とおっしゃっていました。また、人口減や少子高齢化で、経済的にあまり明るい未来が描けないともおっしゃっていました。
経済が停滞している日本では今後も所得、物価ともに上がりづらいのでしょうか。また、未来が見通しづらい中、家計にはどのような備えが必要でしょうか。

児玉社長
はい、物価は上がりづらいと思います。

大局的に

  • 世界
  • 時間軸

の両方で見ていきましょう。

まず、世界では人口が増えているのですが、日本では人口が減っています

次に、時間軸で見ると、ベビーブームがあった1960年代、1970年代において、人口が2万人増えました。その世代が高齢者になり、支えられる側になる時代になる中で、人口を支える人たちが減っているのです。

そうするとどうなるかと言いますと、厳しい時代になります。
どう厳しいかというと、まず、企業が稼げなくなります。かつ、今は短期的ですが、円安になると、海外と比べて、資産や所得が目減りしますので、企業の稼ぐ力がとても落ちてしまいます
そして、企業が稼げなくなると、働いている人の給与も上がらないのです。

企業が稼げれば給与は上がるのですが、人口が減り、消費者が減っているので、やはり、稼げません

そのため、基本的には、日本は相当厳しい時代に入っていくというのが、大局的に見た時のトレンドです

こうした状況の中で、どう生き抜くかということを考えないといけないので、まずそこから目をそらさないことが大事です。病気を早期発見、早期治療するのと同じで、日本は苦しくなることが人口の観点から見ても、もう明確に決まっているので、まずそれは理解しましょう、ということです。

その中でその家計として備えるという観点では、やはり投資をすることが非常に大切だと思います

昔のように貯金だけして貯めていける時代ではありません。投資をして資産を増やすことや自分に力をつけることが大切です。「資産を増やす」のは金融資産に投資をすることで、「自分に力をつける」というのは、自分の人的資産に投資をし、スキルを身につけるということです。

卒業して企業に就職したから終わりという時代ではないので、家計の理想は

  • 2割、 少なくとも1割は投資する
  • 残りの6割から8割で日々の生活をする
  • 1割から2割を貯金して備える

という形にしておくことです。

理想は2:6:2の法則と言っているのですが、若い方や初めて取り組む方はまず、1:8:1の法則で、自分に入ってくる収入を分配するとよいと思います。

ここで1割を投資に回しておくと、 収入が上がる可能性もありますし、収入が上がらなかったとしても、資産が増える可能性があります。
この1割をしっかり投資することを習慣化しておかないと、これからの変化の時代では生き残れなくなってくる懸念が出てきます。

コのほけん!編集部
収入が上がるとは投資の配当が得られるということですか、それとも、投資をするスキルによって、自分自身の稼ぐ能力が上がるということですか。

児玉社長
両方です。「収入が上がる」ための投資を「金融資産への投資」と「人的資産への投資」の2つに分けて考えます

金融資産に投資をする場合、1つには配当を受け取ることや売却してキャピタルゲインを得ることで収入が上がることが想定されます。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲインとは、株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のこと。
出典:MBC日興証券

人的資産に投資するというのは、例えば自分に新しいスキルを身につけることや新しい人脈を築くことに繋がる投資を意味します。
それらに投資することで、今いる会社の中でも収入アップが見込めます。また、自分にスキルが身につくと新しく副業を始めて稼ぐ力を強化することもできます。

収入を上げるためには、これら「金融資産への投資」と「人的資産への投資」の両方をやる必要があると考えています

そして、簡単なのは稼ぐスキルを上げることです。
人的資産に投資をして、稼ぐ力を上げて収入を上げる方が、 金融資産に投資するよりも、確実性が高いのです。

一度仕事を離れ、大学などで教育を受けなおしてからまた仕事に戻るといったリカレント教育とも近いですが、今だと、リスキリングの必要性(※)が大きく社会でも取り上げられています。

※2022年10月3日、個人のリスキリングに対する公的支援を「5年間で1兆円」に拡充する事が所信表明演説でも発表された。

「学校を卒業したら学び終わり」と考えてきた人は自分の人的資産に投資をしていないので、手元にあるのは、昭和の時代や平成の時代のスキルです。それらのスキルで生き残っていくのは、もう令和の時代になっているので無理なのです。

時代が変わっているのに、「何かリスキリングに取り組んでいますか」とか、「今、何を学んでいますか」と聞かれた時に、「あれ、自分は今何を学んでいるのだろう」とか、「何のスキル身につけているのだろう」と答えに詰まる人は人的資産に投資できていないので、非常に危険です

コのほけん!編集部
わかりやすい基準ですね。読者の皆さんは、答えられるでしょうか。

情報は広範囲に得て、チューニングする必要がある

コのほけん!編集部

「お金のスキル」とは、「(情報を)知った上で選択できること」だと書かれていました。知識を得た上で、自分で考えて判断することが難しいと感じる方も多くいらっしゃると思います。そういう方はどのようにすれば自信をもって判断できるようになるのでしょうか。

児玉社長
そうですね、まず情報の量が大事だと思います。情報の量を手に入れた後はそれをどう自分で調理するかがとても大切になってくるので、この両方があって初めて自分で自信を持って判断できるようになると思います。

例えば、ゴルフで言うと「ドライバーをどのように握って、どのように振ればいいか」の知識が結構大事ですから、これをまず身につける必要があります。 ただ、それだけだと、まだ良いスコアは出ないですよね。その後にその知識を持って練習をすることが必要です。自分に定着するまでドライバーを打ちっぱなし等で振り続けて、練習をしますよね。そして、自分のスキルを定着させることができたら、その状態でコースに出てしまうと大失態をさらすことになります。
ドライバーで打った後に、アイアンやパターなどがありますよね。それらも出来ないと、コースで打つことはできません。

お金のスキルに関しても同じで、例えば株式投資だけ身につけて、いきなり始めるのではなく、株式投資を身につけて、それこそ保険のことも学び、家計管理も学び、住宅ローンも学び、不動産投資、FX、債権など全ての分野でお金のことを身につけた上でコースに出ないと失敗してしまうかもしれません。

それらを全部身につけて、コースに出ます。そして、うまくいかない時は、またドライバーの握り方やパターの握り方の新しい知識を身につけて、打ちっぱなしで練習するところから始めます。こうして、チューニングをしていくことで徐々に形になってくるのです。

お金に関して、自信を持って判断するには、そもそもお金の総合力をしっかり身につけていることが大切です。その上で、さらにチューニングし続けることが大切です。点で学習して、 実践しないで下さい。点で学習して実践してしまうことが1番危険だと思います。

コのほけん!編集部
学習したことを点にしておくのではなく、線で繋げた上で学習を継続すること、かつ全体的にきちんと学んでいく必要があるということですね。

児玉社長
まさに全体的に学んでいかないとゴルフでいうところのドライバーしかできないのにコースに出て失態をさらすように、お金での大きな失敗に繋がってしまいます。

今後の展望

コのほけん!編集部

児玉社長は、金融教育事業「ABCash」を展開されていますが、事業の概要と今後、ご自身の事業を通じて実現したいことや展望を教えて下さい。

児玉社長
まず、事業として、現在は、女性に限定して、マンツーマン形式で金融教育を提供しています。お金のこと、家計管理から投資から保険、住宅ローンなど全てを学習できるプログラムを3か月間集中的にトレーニングするサービスです。

コのほけん!編集部
女性限定というのは、男性は一切申し込みができないということでしょうか。

児玉社長
はい、今までは女性限定でやっていました。しかしながら、2022年10月4日「投資の日」から男性も解禁しまして、現在は男女問わずお申込みができるようになっています。

「お金のスキルは人生の武器になる」をテーマに掲げているのですが、お金とは人類が4000年もの間付き合ってきた歴史の長い手段です。

このスキルをしっかり身につけることにより、なりたい自分であったり、挑戦したいことに挑戦できたりする選択肢が増えると思うのです。
そのため、お金のスキルをどれだけ身につけられるかというところが一人ひとりの人生を豊かにする上でも非常に大事ですし、そこをABCashは支援していきたいと思っています。

そのために、男性向けに対象を広げました。また、現在、キッズ向けにも提供を開始しています。​さらには、海外向けにも展開しており、現在はアフリカ向けに金融教育を提供しているのですが、こうした金融教育のサービスを全世代全世界に広げていくことが将来の構想です。

まとめ(編集後記)

今回は、書店ランキングなどで1位を獲得し、話題を呼んでいる『未来のお金の稼ぎ方』の著者であり、ABCash Technologiesの代表取締役 児玉社長に「お金のスキル」について、詳しく伺いました。
ご著書には書かれていないお話しを多く聞くことができ、私自身、非常に勉強になりました。書籍の内容を全てご紹介するスペースがここでは取れないので、ぜひ、読者の皆様も書籍をお手に取ってお読みになってみて下さい。

児玉 隆洋プロフィール

ABCash Technologies代表取締役社長。2007年、サイバーエージェントに新卒入社し、AmebaBlog事業部長、AbemaTV局長などを歴任。2018年、日本の金融教育の遅れ・お金の情報の非対称性に大きな課題を感じ、ABCash Technologiesを設立。趣味はサーフィン。著書に『未来のお金の稼ぎ方』(幻冬舎出版)がある。

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