ライフステージの変化にあわせて選ぶ!生命保険の賢い選び方【年代別編】
「よくわからないまま保険に入ってしまった…」なんて経験、ありませんか?若いうちに加入した保険が、年齢を重ねた今の自分に合っているのか、不安を感じている方は多いかもしれません。
この記事では、年代ごとのライフステージの変化に合わせ、生命保険をどう選べばいいのか、その賢い選び方を分かりやすく解説します。今、あなたに必要な保険や保障を見つけるために、ぜひご覧ください。
この記事のポイント
- 生命保険は、年代や家族構成、貯蓄状況といったライフステージの変化に合わせて必要な保障内容を見直すことが重要である。
- 20代は医療に関する保障の充実を優先し、独身は将来的な見直しを前提に、既婚は家族構成に合った保障を準備するとよい。
- 30代・40代と年代が上がるにつれて、生活習慣病などのリスクが高まるため、医療保障のさらなる充実や、死亡保障・就業不能保険などの検討を検討するとよい。
世代ごとにライフステージも大きく変化する

生命保険に加入するにあたり覚えておきたいのが、基本的な考え方のひとつ、「ライフステージや生活サイクルに合わせて最適な保障を選ぶ」ということ。
お勧め商品や加入者が多い商品でも、自分自身の日々の生活において、病気・ケガをした時や万が一の時に保障が不十分では安心できません。最適な備えはひとりひとり異なるのが保険です。
その前提で、ある程度、世代ごとに目安や参考となる保障内容があり、20代・30代・40代と年代が変わるごとにライフステージも大きく変化する傾向があります。
まだ20代なのに40代にぴったりのプランで加入する必要はありません。反対に40代が20代向けの保障のままだと、いざというときに心もとないといった事態が発生します。ライフステージの変化にともない、必要な備えも変わってくるので、定期的な見直しを行いながら上手に保険を活用しましょう。
生命保険の比較検討・加入のためにやるべきこと
まず、生命保険の比較検討および加入においてやるべきことをみていきましょう。
いずれの年代でも加入までのステップは基本的に同じです。
(1)年代や生活サイクル、家族構成などにあわせて必要な保障を把握する
最初に、いまの自分に必要な保障内容を把握することからはじめましょう。
年代はもちろん、生活サイクルや、独身者・夫婦orDINKS・ファミリーといった家族構成、貯蓄がどれくらいあるかによって、必要な保障や保険金額の設定が変わってきます。まずは必須項目を確認しておくことが先決です。
必須項目は以下の関連記事で詳しく説明しています。ぜひご覧ください。
関連記事:生命保険(死亡保険)の必要保障額(死亡保障額)を自分で簡単に計算する方法
(2)加入している保険内容を確認し、見直しや追加加入の選択を見極める
現在加入している保険内容および貯蓄を確認します。下記のポイントをふまえながら行いましょう。
- どんな保障を備えているか詳細を把握する。
- 「両親が保険をかけていてくれた」というケースも意外と多いので聞いておく。
- 貯蓄額と、貯蓄商品の種類や特徴(満期前に解約した際の元本割れなど)を確認する。
保険内容と貯蓄を確認し、すべて見直すのか、現在加入している保険を補う形で追加加入するのかなど、必要な保障内容・設定金額と照らし合わせながら見極めていきます。
なお、保険未加入者は2お3だけ確認して、次へ進みましょう。
(3)現時点で必要な保障への見直しor追加加入or新規加入を行う
必要な保障を備えた保険を準備するには、以下の「見直し」「追加加入」「新規加入」のいずれかに該当します。
・保険内容をすべて見直し、現在の生活スタイルに合った保障にする。
・現在加入している保険を活かしながら、補う形で追加で加入する。
・保険未加入者は、最適な保障内容をプランニングしてもらい新規加入する。
このほか、医療保障や死亡保障をすべて見直す形で生命保険に切り替え、がん保険や年金保険などに追加で加入というパターンなどもあります。
また、保険の比較・検討や加入には、「コのほけん!」や担当の保険外交員、保険ショップの窓口で相談や情報収集を行い、納得したうえで決めるのが◎。わからないことや不安に感じていることなど、遠慮なく質問し、回答やアドバイスをもらいながら最適な保険を選びましょう。
また、以下の関連記事では家族構成別の生命保険の選び方のコツを解説しています。家族がいる方はぜひご覧ください!
関連記事:生命保険の賢い選び方のコツ|家族構成別(共働き夫婦・専業主婦夫・子どもあり)編
年代別の保険の選び方

前項の「生命保険の比較検討および加入にともないやるべきこと」をふまえたうえで、年代ごとの保険選びのポイントをご紹介します。
なお、あくまでも該当年代に代表される保障のため、自分のライフステージや生活サイクルに適した保険を選びましょう。
20代の保険の選び方
いま現在の生活を充実させることを重視し、まだ将来的なことは考えられないという人が多い20代は、先々の生活不安や、病気・ケガ、万が一に備える保険の必要性がピンとこない年代でもあります。
一方、行動的な年代ゆえに交通事故やケガによる入院や死亡が少なくなく、うつ病などの精神疾患、若年化するがんなどへの対策も考えなければいけません。もしもの事態が発生した際、周囲に金銭的な負担を負わせないための準備は必要なこととして覚えておいてください。
20代の大きなメリットは、上の世代と比較すると保険料が安いこと。若ければ若いほど保険料が抑えられるため、早めに自分に合った保障を用意しておきましょう。
20代独身者は今後の見直し前提で選ぶ
先々のライフステージの変化を視野に入れ、保険を選ぶようしましょう。なるべく見直しや追加加入が行いやすい商品をメインにし、医療保障を充実させるのが◎。死亡保障は葬儀代程度あれば十分です。保険料が安い20代のうちに、がん保険などに加入しておくのもよいでしょう。
20代既婚者は家族構成に合った保障内容を
20代でも既婚者であれば、家族構成(夫婦・DINKS、子どもがいるファミリー)に合った保障内容を準備します。夫婦・DINKSなら医療保障重視で構いませんが、子どもが産まれたら世帯主の死亡保障を厚くする、学資保険を検討するなど、考え方は20代でも異なります。
関連記事:20代が知っておくべき生命保険(死亡保険)の基礎知識
30代の保険の選び方
仕事で責任あるポジションに就く人が増え、プライベートでも結婚して家庭をもつなど、公私ともに変化に富む人生をおくる人が多い30代。より一層、責任感も芽生え、体力・気力ともに充実する時期ともいえます。
その一方、20代の頃は連日徹夜や深酒しても大丈夫だったのに、体の回復が遅くなり、無理がきかなくなるのもこの年代です。特に女性は、女性特有の疾病が増えてくる年代でもあります。
まずは日頃の生活サイクルと向き合い、家族構成なども考慮しながら必要項目をひとつひとつ確認し、備えを万全にしておくことがたいせつです。
30代独身者は将来的なリスク対策も重要
仕事が充実し、収入面で安定したり、ある程度のゆとりが持てる30代独身者は、将来的な不安をカバーするリスク対策も重要になってきます。20代に引き続き、医療保障の充実は優先ポイントですが、年齢があがる前に貯蓄性を備えた死亡保障や、年金保険を準備すると◎。
30代既婚者は就業不能や女性疾病などのカバーを
ファミリーは世帯主の死亡保障を厚くする、学資保険に加入するなど、基本的な考え方は20代と一緒です。加えて、30代は就業不能保険の検討を。夫婦・DINKSは20代と同じく医療保障重視でOK。女性は出産前に女性疾病を手厚くカバーする特約を付加しておきましょう。
関連記事:20代・30代女性に生命保険(死亡保険)は不要?必要保障額を独身・既婚別に解説
40代の保険の選び方
仕事では重要なキャリアを築き、プライベートも順調といった人がさらに増える40代は、経験を活かしながら人生を謳歌する人が多いのもこの世代ならではの特徴です。
ところが、体力面では転機を迎え、30代以上に無理ができなくなるばかりか、生活習慣病のリスクが高まることも注意しなければいけません。老後の備えを真剣に視野に入れるターニングポイントとなる年代でもあります。
日々の健康管理をしっかりと行うことはもちろん、現在と先々に向けて最適な保障内容を用意しましょう。
40代独身者は生活習慣病などの対策を
公私ともども充実し、豊かな毎日を過ごす人が多い40代独身者。
もっとも優先するのは医療保障で、生活習慣病や女性疾病のリスクが高まることを念頭に置き、備えを手厚くしましょう。また、万が一が起こった際に親族が困らないよう、葬儀代や死後の整理資金を確保する死亡保障を終身保険で準備します。老後の生活費をカバーする年金保険の活用もおすすめです。
40代既婚者は家族への保障も万全に
特にファミリーの世帯主は、教育費や養育費がかかる年齢の子どもを抱えているため、万一の場合でも遺された家族が生活に困らないよう、定期保険で高額死亡保障の用意は最優先事項です。長期療養のリスクには就業不能保険でまとまった保障を準備しましょう。
早い人だと40代で子どもが社会人になるので、そのタイミングで保障内容を老後に向けてシフトします。
関連記事;40代が知っておくべき生命保険(死亡保険)の基礎知識
まとめ
人生の節目や転機を迎えるごとに、必要な保障も大きく変わるため、生命保険を上手に見直ししながらシフトしていくのが◎。今回ご紹介した通り、もっとも重要なのは「自分にとって、いま、必要な保障内容は?」を確認しながら、最適なプランニングを行うことです。
そうはいっても、必要な保障の把握はなかなかむずかしいもの。まずは情報を収集するためにも、「コのほけん!」で診断したり、FPへ相談したりすると良いでしょう。