AYA世代(アヤセダイ)とは-女性のがん保険の必要性
皆さんは、AYA世代(アヤセダイ)という言葉をご存知でしょうか?
最近、ニュースやドキュメンタリーなどでも取り上げていますが、医療機関の関係者間ですらまだまだ認知度が低いそうです。
本記事では15歳から39歳のがん患者であるAYA世代についてご紹介いたします。
AYA世代(アヤセダイ)とは
思春期・若年成人:Adolescent&Young Adult の頭文字をとって名付けられました。おおよそ15歳から39歳のがん患者があてはまります。
小児に好発するがん(白血病、脳腫瘍、神経芽腫(しんけいがしゅ)、リンパ腫、腎腫瘍(腎芽腫(じんがしゅ)、ウィルムス腫瘍)と成人に好発するがんがともに発症する可能性がある年代であり、肉腫など、AYA世代に多い特徴的ながんも存在しているそうです。
2019年10月18日に、国立がん研究センターと国立成育医療研究センターが、39歳以下のがんについて、初となる全国規模の調査結果を公表しました。
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について
AYA世代のがん患者数は少ないため、直近の2016〜2017年の2年間で合算し、全国800余りの医療機関を受診したAYA世代のがん患者について分析しました。
その結果、この世代でがんと診断された人は5万7788人でした。
AYA世代の男女比率
AYA世代患者数5万7788人中、女性は4万4946人、男性は1万2842人と、78%が女性となっており、他の世代と比べると女性の割合が突出しています。なお、他の世代では男性の方が割合として多くなります。
参考までに、小児がん患者(0〜14歳)とがん患者の全年齢の男女比率はこちらの通りです。
小児(0-14歳)がん患者 男女比
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について
がん患者 全年齢 男女比
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について
次のグラフは39歳までの患者の年齢別割合を示したものです。ご覧の通り、30代が70%を占めています。
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について
AYA世代の15歳以上39歳未満の情報で作成したグラフです。
30代の割合は76%です。
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について
AYA世代の患者数の内訳を見ると、20〜30代の女性が多く、AYA世代の患者全体の35%を占めており、2万666人が早期の子宮頚がん、乳がんとなっています。
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について
※出典:国立がん研究センター 院内がん登録 小児・AYA世代がん集計 について ~小児がん中央機関による初めてのデータのまとめ~がん診療連携拠点病院等院内がん登録2016-2017年小児AYA集計報告
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まとめ
AYA世代は他の年齢帯のがん患者と異なり、女性患者が多い傾向があります。
AYA世代の患者数の内訳を見ると、20〜30代の女性が多く、AYA世代の患者全体の35%を占めており、2万666人が早期の子宮頚がん、乳がんとなっています。
15歳から39歳という年齢で見ると、中学から高校、大学などの進学(就学)のタイミングであり、人によっては就職、結婚、出産などの特に変化の激しいライフステージです。
そこへ、がんとの闘病が重なることで患者とその家族への負担の大きさは想像に難くありません。
そういう意味で、この年代の女性にとって、がんに備えるということは大切だといえます。