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生命保険(死亡保険)

団体保険(グループ保険)とは?種類や加入のメリットを紹介!

団体保険(グループ保険)とは?種類や加入のメリットを紹介!

会社の団体保険(グループ保険)は保険料が割安で魅力的ですが、「退職したらどうなるの?」と不安に思う方も多いでしょう。

この記事では、団体保険の仕組みや種類、保険料が安い理由から、加入するメリット・デメリットまでを分かりやすく解説します。

個人で加入する保険との違いや、加入を検討するとよい方の特徴を交え、ご自身のライフプランに合わせた最適な保険の選び方をお伝えします。

この記事のポイント

  • 団体保険は、企業などを通じて加入することで事務コストやリスクが抑えられるため、個人で加入する一般的な保険よりも保険料が割安になるメリットがある。
  • 団体保険は健康状態の告知が限定されており、加入しやすい反面、原則1年更新のため年齢とともに保険料が上がり、退職すると継続することができないというデメリットに注意が必要である。
  • 団体保険の安さだけで判断するのではなく、退職後のライフプランを見据え、終身医療保険や収入保障保険といった「個人の保険」と上手く比較・併用するとよい。

団体保険(グループ保険)とは?

団体保険(グループ保険)とは?

団体保険(グループ保険)とは、企業などを保険契約者、その団体に属する従業員や役員を被保険者とする保険です。

団体保険は、その団体に所属している限り利用することができます。

  • 保険契約者:企業・官庁 など
  • 被保険者:その団体に属する役員・従業員・その家族

団体保険では、一定数以上の被保険者が必要となります。

定期保険の場合、被保険者は10名以上必要な保険がほとんどですが、損害保険の場合は数十名〜100名以上を要件とする商品もあります。

「被保険者10名以上」と小規模の従業員でも活用できる団体保険は、総合福祉団体定期保険や団体定期保険が一般的です。

これらは、1年更新型の掛け捨てタイプの死亡保障となります。

団体保険は一般的に、定期保険や医療保険三大疾病保険(特定疾病保険)・普通傷害保険など、生命保険・損害保険ともにあります。

団体保険の種類とは?

団体保険は主に、従業員全員が加入する「Aグループ」と任意加入である「Bグループ」の2種類に分けられます。

Aグループ(総合福祉団体定期保険、ヒューマンバリュー特約)

団体保険のうち「Aグループ」の保険とは、条件を満たす従業員全員が加入する保険を指します。

ここには、「総合福祉団体定期保険」などが該当します。

福利厚生を充実させるために、総合福祉団体定期保険を採用している企業も多くあります。

総合福祉団体定期保険は、1年更新型の定期保険が一般的です。

  • 保険契約者:企業など
  • 被保険者:役員・従業員
  • 保険料の負担:保険契約者(企業など)

保険契約時には従業員などの同意が必要となり、保険金の受取人を法人とした場合、保険金を請求するときには遺族の了知が必要となります。

従業員などの同意を得ることなく、企業などが保険金を受け取っていたことが過去に社会問題になったことから、契約時や請求時には所定の手続きが必要となっています。

なお、従業員などが死亡した場合、企業などは新たな人材を確保しなければなりません。

そのための費用を「ヒューマンバリュー特約」を付加することで、カバーすることも可能です。

また「災害総合保障特約」を付加することで、障害給付金や入院給付金を従業員が受け取ることもできます。

Bグループ(団体定期保険)

団体保険のうち「Bグループ」の保険とは、企業などを保険契約者、従業員などを被保険者とする保険期間が1年の「団体定期保険」のことをさします。

団体定期保険には従業員などが任意で加入することができ、保険料は従業員などが負担します。

  • 保険契約者:企業など
  • 被保険者:役員・従業員
  • 保険料の負担:被保険者(従業員など)

そのほかの団体保険の種類

団体保険といえば、総合福祉団体定期保険・団体定期保険が代表的ですが、他にも様々な種類があります。

なお、住宅ローンを利用する際に加入する「団体信用生命保険」も団体保険の一種です。

関連記事:住宅ローンの団信は必要?加入必須の理由や種類別の保障、注意点と選び方を解説

無配当総合福祉団体定期保険(ノンパーグループ保険)

有配当の総合福祉団体定期保険と比べると、配当がない分、保険料が割安な団体保険です。

ただし、配当を加味した保険料を比べると、必ずしも無配当であることが有利になるとは限らないため注意が必要です。

医療保障保険(団体型)

公的医療保険制度の補完を目的とした、1年更新型の医療保険です。

企業などが保険料を負担する「全員加入型」と従業員などが保険料を負担する「任意加入型」があります。

三大疾病保険(団体型)

従業員などが所定のがん・心筋梗塞・脳卒中になったときに、給付金や診断保証金を受け取れる1年更新型の団体保険です。

普通傷害保険(団体型)

国内外問わず、従業員などの急激かつ偶然な外来の事故によりケガをした場合に備えられる1年更新型の団体保険です。

「就業中のみ」と「就業中+日常生活」の2つのタイプがあります。

健康増進型保険

1日当たりの歩数など、健康につながる取り組みについて一定の基準を満たすと、配当金が支払われるタイプの団体保険です。

団体保険のメリット・デメリットと注意点とは?

次に、団体保険のメリットとデメリットを解説します。

メリットやデメリットをしっかり理解し、ご自身に合った保険を選びましょう。

団体保険のメリット

団体保険のメリットは、一般の保険と比べて保険料が割安になる点です。

保険料の集金など、保険会社が行う事務手続きの一部を企業が代行していることから、団体保険の保険料は割安になっています。

また、団体保険は特定の団体で働く健康な従業員などを対象とした保険です。

そのため、最小限の告知で加入が可能で、簡単な手続きで加入することができます。

団体保険の保険料が安い理由とは?

団体保険が安い理由として、主に以下の3つが挙げられます。

  • 事務手続きを企業が代行することにより事務コストを削減している
  • 加入者の健康リスクが比較的低い
  • 多数の被保険者を一括で引き受けることによるスケールメリットがある
事務手続きを企業が代行することにより事務コストを削減している

1つ目は、事務コストの削減です。

通常、保険会社は保険の募集活動、契約手続き、保険料の集金、契約の維持管理などに多くのコストをかけています。

団体保険では、これらの事務手続きの一部を企業が代行します。

保険料の給与天引きによる集金や、社内での募集活動などを企業側が担うことで、保険会社の事業費が大幅に削減され、保険料が低く抑えられています。

加入者の健康リスクが比較的低い

2つ目は、加入者の健康リスクが比較的低い点です。

団体保険の被保険者は、企業で働いている健康な従業員が中心となります。

就業可能な健康状態の方が多いことから、保険金の支払いリスクが一般の個人保険と比べて低く抑えられ、これが保険料に反映されていると考えられます。

多数の被保険者を一括で引き受けることによるスケールメリットがある

3つ目は、スケールメリットです。

多くの被保険者を一括で引き受けることにより、1人あたりの契約管理コストが低減されます。

被保険者数が多い大企業ほど、このスケールメリットが大きくなる傾向があります。

なお、団体保険の保険料は、企業の規模や加入者数、過去の保険金支払い実績などによって異なります。

一般的には個人で加入する場合と比べて、保険料が低く抑えられているケースが多く見られます。

さらに、年間の保険金支払いが少なかった場合には配当金として還元されることもあり、実質的な保険料負担はさらに軽くなる可能性があります。

団体保険のデメリットと注意点

団体保険は、団体に所属する従業員などが加入の対象となります。

そのため、団体から退職してしまうと利用することはできなくなります。

また、団体保険は基本的に1年更新となるため、年齢を重ねると保険料は上がっていくことに注意が必要です。

年齢の括りは企業によって異なりますが、たとえば下記のようなグループで設定されていることが一般的です。

  • 20〜24歳
  • 25〜29歳
  • 30〜34歳 など

この年齢のグループが上がるにつれて、保険料も少しずつ上がります。

団体保険には入るべき?入らないほうがよいケースとは?

団体保険には入るべき?入らないほうがよいケースとは?

団体保険はすべての人に最適とは限りません。

ここでは、入るべき人と入らないほうがよいケースをそれぞれ整理します。

団体保険に入るほうがよいケース

団体保険に入るのがおすすめなのは、以下に当てはまる方です。

  • 扶養家族のために死亡保障を手厚くしたい
  • 現在の勤務先に長期間勤める予定がある
  • 健康状態に不安があり一般の保険への加入が難しい

団体保険への加入を前向きに検討すべきなのは、扶養家族がいて死亡保障を手厚くしたい方です。

団体保険は個人で加入する保険と比べて保険料が割安なため、限られた予算で大きな死亡保障を確保したい場合に有効です。

すでに個人で生命保険に加入している方でも、団体保険を上乗せとして活用すれば、保険料を抑えながら保障を充実させることができます。

また、現在の勤務先に長期間勤める予定がある方も、団体保険の恩恵を受けやすいといえます。

団体保険は在籍中に限り利用できる制度なので、勤続期間が長いほど割安な保険料のメリットを享受できる期間も長くなります。

さらに、健康状態に不安があり一般の保険への加入が難しい方にとっても、団体保険は有力な選択肢になるでしょう。

団体保険は告知項目が簡易なものが多く、個人で加入する保険では引受が難しい場合でも加入できることがあります。

団体保険に入らないほうがよいケース

一方で、団体保険に入らないほうが合理的なケースもあります。

以下に当てはまる方は、団体保険の必要性は低いと考えられます。

  • 近い将来に転職や退職を予定している
  • 個人で加入している保険で十分な保障を確保できている

まず、近い将来に転職や退職を予定している場合です。

団体保険は退職すると原則として継続できないため、短期間で退職する予定があるなら、最初から個人保険で保障を確保しておくほうが合理的です。

団体保険をメインの保障にしてしまうと、退職時に無保険状態になるリスクがあります。

退職後に新たに保険に加入しようとすると、年齢や健康状態によっては保険料が大幅に上がる可能性があります。

次に、個人で加入している保険で十分な保障を確保できている場合も、無理に団体保険に加入する必要はありません。

保障の重複は保険料の無駄につながりますので、現在の保障内容を確認したうえで判断しましょう。

団体保険が利用できる場合の保険の選び方とは?

まずは団体保険の有無にかかわらず、自分や家族にとって必要な保障内容を明確にしましょう。

死亡保障がいくら必要か、医療保障はどの程度手厚くすべきか、保障期間はいつまで必要かといった点を整理したうえで、その条件に合う商品を探すことが重要です。

必要な保障内容が固まったら、団体保険や団体扱保険で該当する商品がないかを確認しましょう。

同じような保障内容であれば、団体保険を活用することで保険料負担を抑えられる可能性があります。

定期保険

定期保険は団体保険の代表的な商品であり、割安な保険料で死亡保障を確保できる点が魅力です。

ただし、団体保険を選んだ方が常に有利になるとは限りません。

たとえば、団体保険で取り扱われる定期保険と、一般の収入保障保険を比較した場合、年齢や必要保障額によっては収入保障保険のほうが保険料負担を抑えられることがあります。

これは、定期保険が保険期間を通じて保険金額が一定であるのに対し、収入保障保険は保険金額が年々減少する仕組みであるためです。

また、近年はインターネット経由で加入できる割安な定期保険も増えています。

団体保険だけに目を向けるのではなく、保障内容が近い他の商品とも比較検討することで、より自分に合った選択ができるでしょう。

関連記事:定期保険とは?メリット・デメリットと活用法を完全解説

医療保険

医療保険については、退職後を見据えて商品を選ぶことが重要です。

団体の医療保険は在職中のみ利用できる制度であり、退職後は基本的に継続できません。

一方で、医療保障は年齢を重ねるほど必要性が高まります。

50歳で保険を見直す場合でも、平均寿命を考慮すれば30年以上の保障期間が必要になる可能性があります。

目先の保険料の安さだけでなく、退職後も含めた保険料総額と保障内容のバランスを見て判断することが大切です。

退職後も継続できる一般の医療保険への加入を早めに検討しておくと安心でしょう。 

関連記事:医療保険はネットと対面どちらがおすすめ?加入方法とメリット・デメリットを比較

団体保険に関するよくある質問

ここでは、団体保険に関して多くの方が抱く疑問について、Q&A形式でお答えします。

Q.団体保険にはどう加入すればいいですか?

団体保険は基本的に1年更新であるため、新規加入のための募集時期も毎年決まっています。

たとえば毎年4月の上旬から5月中旬までが加入期間である場合、新規加入はもちろんのこと、掛け金の変更などもこの期間でないと受け付けてもらえませんので、注意が必要です。

なお団体保険は告知項目が簡易なものが多く、保険会社や商品によっては告知期間が一般の生命保険より短く設定されている場合があります。

具体的な告知内容は、加入を検討する際に必ずご確認ください。

Q.団体保険の「引受保険会社」とは何ですか?

団体保険は、その会社が募集した保険を引き受ける「引受保険会社」が存在します。

この「引受保険会社」が、企業が募集した団体保険を引き受けて、個人情報の管理や維持、保険金や給付金の支払いなどを行います。

代表的な引受保険会社は、以下の通りです。

  • 日本生命
  • 損害保険ジャパン
  • ジブラルタ生命 など

なお、共済保険にも団体保険の取り扱いがあります。

団体生命共済は、こくみん共済・全労済・教職員共済など多数の共済保険が取り扱っています。

Q.団体保険の保険金や給付金はどう受け取ればいいですか?

団体保険で、保険金や給付金を請求する場合の流れは以下の通りです。

  1. 勤務先の担当者などを通じて保険会社に連絡する
  2. 保険金・給付金の受け取りに必要な書類を準備し提出する
  3. 保険金・給付金の受け取る

まずは、勤務先の団体保険の担当者に問い合わせるとよいでしょう。

Q.団体保険の剰余金とは何ですか?

団体保険は毎年収支計算が行われます。

その際に、見込んでいた収支と実際の結果に差異が生じた場合に、利益が出る場合があります。

この利益を「剰余金」といい、タイプによっては契約者に還元されることがあります。

Q.団体扱保険・集団扱保険と団体保険は何が違いますか?

団体扱保険は、保険契約者が従業員などに設定されている保険をさします。

一方、団体保険の保険契約者は企業などになります。

団体扱保険では、保険料は従業員が負担し、企業などが給与天引きで保険料を集金し、保険会社に支払います。

集団扱保険は、協同組合などの組合員が加入できる保険をさします。

組合員であれば、法人も対象となります。

都道府県職員生活協同組合や、医師協同組合などで取り扱っています。

対象者

加入期間

団体保険

役員・従業員

在職中

団体扱保険

役員・従業員

在職中・退職後

集団扱保険

組合員

組合加入中

まとめ

団体保険の保険料は割安であるため、団体保険を選択肢のひとつとして、上手に活用するといいでしょう。

保険選びのコツは、先入観にとらわれることなく、保障内容と保険料を確認し、比較することです。

団体保険で取り扱う保険の種類によっては、一般の保険を活用した方が保険料の負担が軽減される可能性もありますので、気になる人は一般の保険との比較もしておくと理想的です。

退職してしまうと団体保険を活用できなくなりますので、団体扱に変更することができないか、勤め先に相談しておくと安心です。