保険 比較
通話
無料
無料保険相談はコチラ
0120-995-311
10:00~19:00(年末年始除く)
保険 比較
お気に入り
お気に入りは
最大10件です
資料請求
通話
無料
無料保険相談はコチラ
0120-995-311
10:00~19:00(年末年始除く)
メニュー

生命保険(死亡保険)

生命保険における予定利率と標準利率の違いは?利率の推移と今後の展望

保険の予定利率が下がることを、新聞やニュースで報道されることがあります。予定利率に似たような言葉で標準利率がありますが、予定利率や標準利率は何を表しているのでしょうか、また違いはどこにあるのでしょうか。保険料に深く関わりのある予定利率や標準利率について解説します。

本記事のポイント

  • 標準利率は、責任準備金を積み立てる際に利用する利率
  • 将来の保険金の支払いに、契約者が支払った保険料の一部を積み立てて備えているのが責任準備金
  • 予定利率は、保険会社が保険料を決定するために利用する利率
  • 標準利率は、金融庁が示す利率で、標準利率を参考に、各保険会社が予定利率を決定する

保険料に影響する予定利率と標準利率とは?

標準利率と責任準備金

標準利率は、保険会社が積み立てる責任準備金と深い関係があります。ここでは、標準利率と責任準備金との関係について解説します。

標準利率と関係の深い責任準備金とは?

各保険会社は、将来の保険金の支払いに備え、安定して保険金を支払えるように、保険料の一部を責任準備金として積み立てています。

たとえば死亡保険の場合、20代よりも60代の方が保険金を支払う可能性は高くなりますが、20代から加入してもほとんどの商品の保険料は変わりません。これは、本来なら年齢を重ねるたびに保険料は上がりますが、保険料をならしているためです。これを平準保険料方式といいます。

仮に保険加入者全員が20歳から死亡するまで保険に加入すると、高齢者になるほど保険会社は保険金を支払う可能性が高くなり、20代や30代の保険料も保険金に充当しなければ保険金を支払えなくなってしまいます。そこで、20代や30代の保険料の一部を積み立てておき、保険金支払い時には積立金を取り崩します。このように、将来の保険金の支払いに備えているのが責任準備金となります。

掛捨型の定期保険であれば、満期保険金や解約返戻金はなく、死亡時の保険金支払いだけに備えればいいですが、終身保険であれば解約返戻金があり、養老保険では満期保険金もあります。そのため、貯蓄性の高い商品ほど責任準備金の額は増加します。

生命保険会社が破綻した場合に責任準備金が基準となる

責任準備金は、万一生命保険会社が破綻した時の補償割合に関わってきます。国内で営業するすべての生命保険会社や損害保険会社は保険契約者保護機構に加入していますが、加入している保険会社が破綻した場合、破綻時点の責任準備金の90%が補償されます。ただし、高予定利率契約(※)に該当する保険については、補償割合90%からの引き下げがあります。責任準備金は支払った保険料の一部で、破綻した場合に「保険料の90%」や「保険金・給付金の90%」が補償されているわけではありませんので注意しましょう。なお、破綻状況によっては、補償割合が増えることもあります。

※高予定利率契約:破綻時に過去5年間で常に予定利率が基準利率を超えている契約です。基準利率は、生命保険会社の過去5年間の年平均運用利回りを基準に、金融庁長官及び財務大臣が決定します。現在の基準利率は3%となっており、見直しも行われます。

なお、生命保険会社が破綻した場合、引受保険会社が契約を引き継ぎますが、保険会社が変わることにより予定利率の引き下げなど契約条件の変更が行われることがあります。また引き継ぎ完了後一定期間内に解約すると、早期解約控除として解約返戻金から一定額を控除されることがあります。

少し話がそれましたが、標準利率はこのような責任準備金と深いかかわりがありますが、どのような関係があるか、次の章で解説します。

標準利率は責任準備金を積み立てる利率

標準利率は、責任準備金を積み立てる際に利用する利率です。各保険会社は金融庁が示すこの標準利率をもとに予定利率を決めていますので、標準利率の変更は保険料に影響することがあります。

1996年の標準利率2.75%から、1999年に2.0%、2001年に1.5%、2013年に1.0%、2017年に0.25%にまで引き下げられています。

標準利率は、契約時にすべての保険料を支払う一時払保険の場合、年4回(1月、4月、7月、10月)、平準払保険は、毎年10月に見直しが行われます。

関連ページ:終身保険における変額保険・積立利率変動型のしくみ

予定利率とは?予定利率と標準利率との違いは?

予定利率とは?

予定利率は、保険会社が保険料を決定するために利用する利率のことです。保険加入者が支払う保険料の一部は、将来の支払に備えて国債や株式などで運用されています。その運用成果をあらかじめ予測した上で、保険料を決めます。

予定利率と標準利率との違いは?

標準利率は、金融庁が示す利率で、標準利率を参考に、各保険会社が予定利率を決めます。一般的に標準利率が下がれば予定利率も下げますが、競合他社との関係から、標準利率の変動による保険会社の対応は一律ではありません。

予定利率と保険料の関係

予定利率は、おもに終身保険や個人年金保険など貯蓄性のある保険に影響を与えます。予定利率が高いと、少ない保険料でも目標額を達成することができるため、保険料は下がります。逆に、予定利率が低いと、より多くの保険料を受け取らないと目標額を達成することができないため、保険料は上がります。
また標準利率が下がれば責任準備金による多くの資金を積み立てなければなりませんので、予定利率を据え置くと受け取る保険料の額が変わりませんので、保険会社の負担は大きくなります。

そのため、標準利率の下落で予定利率を下げると、保険料は上がる可能性が高くなります。ただ加入しやすくするため、商品によってはあえて保険料を下げる保険会社もあります。

関連ページ:生命保険料はどうやって決まっているのか?

予定利率と預金金利との違いは?

銀行などの預金金利と保険の予定利率との違いはどこにあるのでしょうか。

預金金利は、預け入れた金額に対して適用されます。一方、予定利率は、支払った保険料に適用される利率ではありません。保険料を決める一つの要素です。

保険料は、将来の保険金の支払いに備える純保険料と保険会社が事業をするための付加保険料で構成されています。また純保険料は、死亡保険に充当される死亡保険料と生存保険に充当される生存保険料に分けることができます。

予定利率は、純保険料を決定する際に使われる利率です。保険料の算出のために使われるため、預金金利とは全く異なることが分かります。

ちなみに、一時払終身保険や外貨建て保険などで、保険料から必要経費を差し引いた積立金に対して、積立利率が適用されます。積立利率から一定の費用率が引かれますが、資金に対して適用するという意味では、予定利率より預金金利に近い仕組みとなっています。

標準利率の推移と現状、今後の展望

ここまで標準利率と予定利率について解説してきましたが、気になるのは今後の標準利率の動向と予定利率への影響です。これまでの標準利率の推移をまとめ、今後の展望について考えていきます。

標準利率の推移と現状

標準利率は、1996年の保険業法改正により、現在の標準責任準備金制度が導入されて以降、ずっと下落しています。しかも2020年1月に標準利率は0%となるため、保険料が上がる可能性があります。

標準利率が下がれば責任準備金の積立額が増え、予定利率が下がれば保険料が上がることを解説してきました。

標準利率が下がれば責任準備金の積立額が増えますが、もし保険会社の予定利率を下げて保険料を上げなければ、責任準備金の積立金を保険会社が負担しなければならなくなります。一時払終身保険や一時払年金保険などは10年国債利回りなどを参考にしていますが、10年国債利回りがマイナスとなっていることなどから、円建ての貯蓄型商品への影響が大きくなっています。保険会社の運用先は日本国債が中心ですので、他の商品への影響もあります。

すでに販売中止を発表している保険会社もありますが、保険商品を利用した資産運用は円建て商品では難しくなり、積立利率の高い、外貨建て保険による資産運用に絞られる可能性があります。この状況はすでに2017年に0.25%に下落したころから言われており、外貨建て商品を勧められた人もいらっしゃると思います。ただ外貨建て商品を販売停止している外資系の保険会社もあり、積立利率が1%を下回っているケースもあります。

標準利率や予定利率が低いときの保険の選び方

保険商品で運用するためには、標準利率や予定利率が低い状況では難しいと言えます。ただ保険を「何かあったときの保障」のために利用することは基本的に変わりません。学資保険は契約者が万一のときに以降の保険料は免除された上、保険金が支払われます。終身保険や低解約返戻金型終身保険は死亡保障が基本ですので、どれくらい増えるかを期待する前に、万一のときに保障を十分得られるかを考えなければなりません。

また保険商品で運用する場合、円建て商品は魅力を感じないかもしれません。この場合、ある程度のリスクを取る必要がありますが、受取額が変動する変額保険や積立利率の高い外貨建て終身保険や変額保険などが候補になります。

10年国債利回りがマイナスであることは、保険商品にだけ影響するわけではありません。そのため、保険商品以外で運用する場合も、海外株式や外国債を組み入れて、より多くの利益を目指すことになるでしょう。

まとめ

予定利率と標準利率の特徴から、現在の利率と今後の展望について解説しました。標準利率や予定利率が下落し続けているということは、下落する前の貯蓄型の保険はいわゆる「お宝保険」となる可能性が高く、保険の切り替えなどで解約する際には、その保険に適用されている予定利率を確認するなどして、十分検討した方がいいでしょう。

関連記事:生命保険会社が破綻したときどうなる?過去に破綻した保険会社のその後の経緯

関連記事

コのほけん!で探しませんか

3つを選ぶだけで簡単比較