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火災保険

少額短期保険とは?保障内容の特徴やメリット・デメリットについてわかりやすく解説

様々な種類がある、保険。そのひとつに、少額短期保険というものがありますが、どのような商品なのかよくわからない方も多いのではないでしょうか。

本記事では、少額短期保険の特徴や必要性や生命保険・損害保険との違い、そして少額短期保険に加入するメリット・デメリットなどについて解説します。

本記事のポイント

  • 少額短期保険は保険金額が少額かつ保険期間(保障期間)1年以内で保障性(貯蓄性)はない
  • メリットは低コストで必要最低限度の保障(補償)を備えることができる
  • デメリットは保険金額の上限がある

少額短期保険とは

少額短期保険とは、その事業規模が一定範囲に制限されている保険で、以下の条件を全て満たすもののことをいいます。

・保険金額が少額である
・保険期間が1年以内である(第二分野については2年以内)
・保障性の商品である

少額短期保険の目的

損害保険や生命保険に比べ、保険金額の上限が低く、保険期間も短い少額短期保険。

では、この種の保険に加入する目的には、どういったものがあるのでしょうか。

保険料を極力抑えつつ最低限の補償を得る

少額短期保険は、保険金額の上限が低いため、生命保険や損害保険に比べて保険料が安い傾向にあります。

具体的な金額は商品やプランによって異なりますが、中には、毎月数百円で加入できるものもあるのです。

諸事情により高い保険料を払う余裕はないが、最低限の補償だけは用意しておきたい、といった場合は、少額短期保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

また、既に生命保険や損害保険に加入している人が、これに補償を追加する目的で少額短期保険に加入するのも、ひとつの選択肢でしょう。

ニーズに合った補償を得る

少額短期保険には、糖尿病有病者向けの商品や、歯周病による入院・手術を保障するもの、ペットの治療費を補償するもの、というように色々な種類の商品があります。

つまり、この種の保険には、細かいニーズをピンポイントで満たす商品があるのです。

また、少額短期保険ならば、損害保険や生命保険ではカバーしきれないリスクについても、備えられる場合があります。

自分のニーズをピンポイントで満たせる保険が見つからない場合は、少額短期保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

少額短期保険の種類と特徴

少額短期保険には以下の7種類があり、それぞれについて保険金額の上限が以下のように定められています。

保険の種類

保険金額の上限

死亡保険

300万円

傷害疾病保険

80万円

重度傷害保険

300万円

特定重度傷害保険

600万円

傷害死亡保険

300万円
※調整規定付傷害死亡保険は600万円

損害保険

1,000万円

低発生率保険

1,000万円

低発生率保険とは、日常生活に伴う損害賠償責任を対象とする保険で、損害保険の中でも保険事故の発生率が低いと見込まれているもののことをいいます。

少額短期保険と生命保険・損害保険の違い

少額短期保険と生命保険・損害保険には、以下のような違いがあります。

少額短期保険は人の「生存」に関して保険金を支払うことができない

生命保険の中には、生存給付金付きの保険や個人年金保険のように、人の「生存」に関して保険金が支払われる商品があります。

約定の期間、被保険者が生存していることを条件に、保険金が給付されるのです。

これに対して少額短期保険では、人の生存に関して保険金の給付を約する契約を、引受けることができません。

また、積立型の保険など、満期返戻金のある保険も引受け不可となっています。

そのためこの種の保険に加入したい場合は、生命保険や損害保険を検討することになります。

少額短期保険は保険期間が短い

少額短期保険は、第一・第三分野の保険(生命保険や傷害保険)については1年、第二分野の保険(損害保険)については2年、というように保険期間が制限されています。

これに対して生命保険は、保険期間を「終身」とするものがありますし、損害保険についても、火災保険など保険期間が数十年に及ぶものがあります。

少額短期保険は保険金額の上限が低い

少額短期保険と生命保険・損害保険では、「保険金額の上限」に関しても大きな違いがあります。

例えば、損害保険のひとつである自動車保険では、対人・対物補償や人身傷害保険の保険金額を「無制限」にすることが可能です。

一方、少額短期保険の損害保険では、上限1,000万円の範囲内でしか保険金額を設定することができないのです。

これは生命保険についても同様で、例えば同じ死亡保険でも、生命保険であれば保険金額を数千万円、数億円で設定することが可能ですが、少額短期保険は保険金額の上限が300万円となっています。

関連記事:がん保険|生命保険、損害保険、少額短期の違い

少額短期保険のメリット・デメリット

保険期間や保険金額、補償内容などの点において、生命保険や損害保険とは違った特徴がある、少額短期保険。

では、この種の保険に加入することには、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

少額短期保険に加入するメリット

少額短期保険に加入するメリットとしては、以下のような点が挙げられます。

・生命保険や損害保険ではカバーしきれない、細かいニーズをピンポイントで満たすことができる
・商品の種類が豊富
・保険料を安く抑えられる
・既に加入している損害保険や生命保険を補完する手段として活用できる

少額短期保険に加入するデメリット

少額短期保険に加入することには、以下のようなデメリットもあります。

・保険期間が短い
・保険金額の上限が低く、得られる補償(保障)が少ない

少額短期保険がおすすめなのはこういった場合

少額短期保険は商品の種類が豊富で、生命保険や損害保険ではカバーしきれないリスクも、この種の保険を活用することでしっかり備えられる場合があります。

例えば、以下のような場合は、少額短期保険への加入を検討してみてはいかがでしょうか。

・糖尿病など、既往歴の関係で生命保険への加入が難しい
・保険料を安く抑えつつ、一定の補償を用意しておきたい
・ペットの病気に備えられる保険に加入したい
・日常生活のトラブルに備えたい
・地震や火災のリスクに備えたい

少額短期保険会社とその商品

保険会社の参入規制が「金融庁による免許制」「最低資本金10億円」であるのに対し、少額短期保険業者の参入規制は「財務局による登録制」「最低資本金1,000万円」となっています。

少額短期保険業は一般の保険業に比べて規制が緩く、業界への参入が比較的容易なのです。

そのため少額短期保険は生命保険や損害保険よりも引受け会社が多く、令和6年3月26日時点において122事業者が少額短期保険業者登録をしています。

少額短期保険は商品のラインナップが豊富

少額短期保険は商品の種類が多く、例えば、以下のようなものがあります。

ペット医療費用保険

契約のペットが病気やケガで診療を受けた場合に、その治療費が補償される保険です。

契約プランによって、補償される治療費の割合が異なります。

歯周病保障付普通医療保険

病気やケガのリスクの他、歯周病のリスクにも備えられる保険です。

歯周病による入院や手術を受けた場合に、保障を受けられます。

家財総合保険

火災や水災、盗難などによって生じた家財への損害を補償する保険です。

カギや水回りのトラブルに対する無料サービスが付帯されている商品もあります。

なでしこくらぶ

生命保険では保障を受けられないケースが多い、通常分娩による入院についても保障を受けられる保険です。

子宝エール

不妊治療中の女性でも加入できる医療保険です。

不妊治療中は生命保険への加入が難しかったり、特別条件がついたりするケースが多いのですが、この保険では、1年以内に不妊治療を行った人でも、健康状態に問題がなければ加入することができます。

関連記事:家財保険とは?メリット・デメリット、火災保険との違いや商品の選び方について解説

少額短期保険の特徴を理解して上手に活用

少額短期保険は商品の種類が豊富で、細かいニーズにもしっかり対応することができます。

ただし、この種の商品にはメリットだけでなく、デメリットも存在します。

少額短期保険への加入を検討するにあたっては、商品の特徴をよく理解し、自分のニーズを満たせるものかどうか、慎重に判断することが大切です。

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