がん保険の見直しは必要?メリット・デメリットや乗り換え時の注意点を解説

「がん保険に加入しているけど、このままで良いのだろうか?」と考えることはありませんか。
結論からお伝えすると、がん保険を契約してから年月が経過している場合は、状況に応じて適切な見直しが必要です。
本記事では、がん保険の見直し方やメリット・デメリットについて詳しく解説します。
読んでいただくことで、加入中の保険の保障における不足点や見直し方が分かります。ぜひ最後までお読みください。
がん保険の見直しは必要?

がん保険の見直しが必要かどうかは、現在加入している保険の保障内容とご自身の状況によって異なります。
がん保険の見直しが必要なケース
見直しの必要性が高いのは、加入から10年以上が経過したがん保険に加入している方です。
古いタイプのがん保険には、診断給付金が1回限りであったり、入院しないと給付金を受け取れなかったり、通院による抗がん剤治療や放射線治療が保障対象外であったりするものも少なくありません。
現在のがん治療は通院治療が主流になりつつあるため、入院給付金中心の古い保障では実際の治療費をカバーしきれない恐れがあります。
実際に、厚生労働省の「患者調査」によると、がんの平均入院日数は年々短縮傾向にあり、令和5年の調査では悪性新生物の平均在院日数は14.4日です。
※参考:厚生労働省「令和5年患者調査」
外来でがん治療を受ける患者数は増加傾向にあり、抗がん剤治療や放射線治療の多くは通院で行われるようになっています。
保障の見直しは、現在の保険を解約しなければできないということはありません。
例えば、大手生命保険会社が取り扱う総合保障型の保険などでは、部分的な保障の追加や取り外しが可能です。
その他の保険会社も場合によっては、新たに特約を付加できる可能性があります。
また、一部の保険会社では、過去に販売していた保険に加入している方向けに、既存の保障に上乗せする形で新しい保障を追加できる商品を販売しています。
このような商品を活用することで、既存の保険を解約せずに保障内容を見直すことが可能です。
詳しくは、現在加入中の保険会社に問い合わせてみましょう。
がん保険を見直す必要性が低いケース
加入してから数年しか経っておらず、診断給付金が複数回受け取れるタイプで、通院治療や先進医療にも対応している保険であれば、現時点で急いで見直す必要性は低いでしょう。
また、現在の保障内容と保険料のバランスに不満がなく、最新のがん治療にも対応できる保障が整っている場合も、無理に見直す必要はありません。
ご自身のがん保険が見直しが必要かどうか判断に迷う場合は、保険証券を確認のうえ、保険のプロであるファイナンシャル・プランナーに相談してみることをおすすめします。
関連記事:自分にがん保険は必要?不要論のワケ・必要性が高い人を知る
がん保険を見直すタイミングは?
がん保険を見直すのに適したタイミングは以下の通りです。
がん保険見直しのタイミング
- 加入から10年以上が経過したとき
- 更新型のがん保険の更新時期が近づいたとき
- ライフステージが変化したとき
- 健康状態が良好なとき
がん保険の保障内容は年々進化しています。
10年以上前に加入した保険は、現在の医療環境に合っていない可能性が高いため、保障内容を確認してみましょう。
更新型は更新のたびに保険料が上がるため、更新前に終身型への乗り換えを検討する良いタイミングといえます。
結婚や出産、子どもの独立、定年退職といったライフイベントを迎えると、必要な保障額や家計のバランスが変わります。
家族構成や収入の変化に合わせて、がん保険の保障内容や保険料を見直しましょう。
がん保険の加入時は告知が必要であり、健康状態が悪化した後では新しい保険への加入や乗り換えが難しくなります。
見直しを検討しているのであれば、先延ばしにせず、健康なうちに行動に移すことが大切です。
がん保険見直しのメリット・デメリット
がん保険を見直す際は、メリットやデメリットを理解したうえで行わなければなりません。
ここでは、見直しのメリットやデメリットについて解説していきます。
がん保険見直しのメリット
- 保険料負担を減らせる可能性があること
- がん治療の選択肢の幅が拡がること
がん治療を含む医療技術は、日々進歩しています。
適宜、見直しをすることで、新しいがん治療法をがん保険の保障の対象とすることができます。
万が一がんと診断された場合でも、医療費の負担を過度に心配せず、治療法の選択肢を広げられます。
なお、古いタイプのがん保険では、保障内容が現在の医療環境と合っておらず、医療行為を受けても給付金が支払われない可能性があります。
がん保険見直しのデメリット
- 保険料負担が増える可能性があること
- 新しいがん保険に契約できない可能性があること
がん保険を見直す場合、以前と比べて保障範囲が広くなっていること、年齢が上がっていること、健康状態によっては割増保険料が適用されることもあるため、見直し前より保険料負担が増えることがあります。
保険料負担が増えると、現在の生活が圧迫されるおそれがあります。
見直しによって保障を充実させることも大切ですが、あくまで現在の生活に支障のない範囲で見直しを行いましょう。
関連記事:がん保険の加入はもったいない?実際の加入率や入るタイミングを解説
がん保険を見直すポイント
がん保険を見直す際のポイントは、以下の4点です。
がん保険見直しのポイント
- 診断給付金は複数回受け取れるか
- 上皮内新生物は保障の対象か
- 長期のがん治療に対応できる内容になっているか
- 先進医療が保障されるか
それぞれについて確認していきましょう。
がん診断給付金(一時金)は複数回受け取れるか
以前は、一度給付金を受け取ると保障が消滅し、再発時は給付金を受け取れない商品も少なくありませんでした。
しかしがん治療が進歩した現在では、再発に備えて、給付金を複数回受け取れるタイプが多く販売されています。
上皮内新生物は保障の対象か
上皮内新生物は、がん細胞が発生した組織の表面(上皮)にとどまっており、周囲の組織に広がっていない(浸潤していない)状態のものを指します。
適切な治療により完治が見込めるケースが多いことから、保障の対象外としているがん保険や、悪性新生物より低い給付額としているがん保険があります。
一方、上皮内新生物も悪性新生物と同額で保障する商品も増えています。
がん治療に手厚く備えたい場合は、上皮内新生物に対する保障内容も忘れずにチェックしましょう。
長期のがん治療に対応できる内容になっているか
入院給付金などが無制限であり通院治療の給付金が充実していることや、通院を伴う長期間にわたる治療をカバーしているかどうかも、がん保険の見直しにおける大切なポイントです。
近年発売されているがん保険は、がんによる入院の場合、入院給付金の支払日数に制限がないタイプが一般的です。
また、退院後の通院(退院後365日以内など)に対しても、日数無制限で給付金を受け取れる特約をセットできる場合もあります。
さらに所定の抗がん剤治療や放射線治療、ホルモン剤治療を受けた場合に「治療給付金」を受け取れる商品なども増えてきています。
これらの保障を選択すれば、再発や転移によってがん治療が長引いた場合も、経済的な面での不安が減り、安心して治療に専念できるでしょう。
先進医療が保障されるか
がん保険においても医療保険と同様に先進医療特約を付加できます。
がん治療における先進医療のうち、重粒子線治療や陽子線治療は、300万円前後の費用がかかります。
先進医療特約を付加しておけば、最高で1,000万円〜2,000万円程度の技術料が保障される(通算限度額は保険会社や商品によって異なる)ため、経済的な負担を減らせるでしょう。
なお、重粒子線治療は、前立腺がんが2018年4月、膵がんが2022年4月など、一部のがんを対象に段階的に公的医療保険の適用が拡大されてきました。
関連記事:がん保険の特約の種類はどんなものがある?特約の選び方を解説
がん保険を乗り換える際の注意点
がん保険を乗り換える際は、以下の点に注意しましょう。
- 免責期間が終了するまでは重複して保険に加入する
- 新しい保険の契約が成立してから解約する
- 保険料が高くなる可能性がある
がん保険には一般的に、加入後90日間(または3か月)の免責期間(待機期間)が設定されています。
この期間中にがんと診断されても、給付金は支払われません。
現在のがん保険を解約してから新しいがん保険に加入すると、再び90日間の免責期間が発生するため、その間は無保険の状態になってしまいます。
無保険状態を避けるためには、新しいがん保険の免責期間が終了してから、古いがん保険を解約する方法が有効です。
両方の保険料を支払う期間が生じますが、万が一のリスクを回避できます。
また、がん保険の乗り換え時には新たに告知が必要です。
過去の病歴や現在の治療状況によっては、加入を断られたり、条件が付いたりする可能性があります。
現在の保険を解約した後に新しい保険に加入できないという事態を避けるため、新しい保険の契約が成立してから解約するようにしましょう。
さらに、乗り換え時は年齢が上がっているため、同等の保障内容でも保険料が高くなる傾向があります。
乗り換えによって保障が充実しても、保険料が家計を圧迫してしまうケースは少なくありません。
複数の保険会社の商品を比較し、保障と保険料のバランスを慎重に検討しましょう。
関連記事:がん保険の見直しは必要?乗り換えのデメリットやタイミングを解説
まとめ
がん保険は、医療技術の進歩に合わせて保障内容が大きく進化してきた保険です。
現在のがん治療は、入院期間の短縮化が進み、通院による抗がん剤治療や放射線治療が主流となっています。
しかし、10年以上前(2010年〜2013年以前など)に加入したがん保険の多くは、入院給付金が中心の設計となっており、こうした通院治療への保障が十分でない場合があります。
また、先進医療特約が付加されていない、診断給付金が1回限りで再発時に対応できないなど、現在の治療実態と保障内容にギャップが生じているケースも少なくありません。
加入から10年以上経過している場合は、一度ご自身の保険証券を確認し、現在の保障内容が最新のがん治療に対応しているかどうかを確認してみることをおすすめします。










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