がん保険を解約せずに保障を見直す方法やメリット・デメリット
「がん保険に加入しているけど、このままで良いのだろうか?」と考えることはありませんか。結論からお伝えすると、がん保険を契約してから年月が経過している場合は、状況に応じて適切な見直しが必要です。
本記事では、がん保険の見直し方やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
読んでいただくことで、加入中の保険において保障の足りない部分や見直し方が分かるようになるため、ぜひご一読ください。
がん保険の見直しが必要な理由
保険は一度契約したら終わりではなく、定期的に見直しをしたほうがよい商品です。時間の経過とともにあなたの生活環境だけでなく、医療環境は変化し医療技術は進化していくからです。
例えば、がん治療では、入院を伴う治療だけでなく、通院による抗がん剤治療や放射線治療などを行い、長期間にわたってがんと闘病するケースが増えています。
そこでがん保険の保障内容も、がんによる入院や手術だけでなく所定の専門治療や、再発の場合も保障されるものが出てきました。
このように、現在販売されているがん保険は、ひと昔前のものとは保障内容が大きく異なります。
受けたがん治療が、がん保険の保障対象外となっている場合、給付金が出ないことになります。
また、健康状態が悪いといった理由で現在のがん保険が解約できないという人もいらっしゃるでしょう。
保障の見直しは、現在の保険を解約しなければできないということはありません。
例えば、大手生命保険会社が取り扱う総合保障型の保険などでは、契約によっては保障の追加や取り外しが可能です。その他の保険会社も場合によっては、新たに特約を付加できる可能性があります。
またアフラックでは、過去に販売していた保険に加入している人に対して、上乗せする形で加入し保障を見直せるタイプの保険を販売しています。
このように、保障内容を変更したり、新しい保障に上乗せで加入したりすることで、現在加入している保険を解約することなく時代に合わせた保障内容に見直すことが可能です。
次からは、がん保険の見直し方のポイントを説明します。
関連記事:自分にがん保険は必要?不要論のワケ・必要性が高い人を知る
がん保険を見直すポイント
がん保険を見直す際のポイントは、以下の4点です。
がん保険見直しのポイント
- 診断給付金は複数回受け取れるか
- 上皮内新生物は保障の対象か
- 長期のがん治療に対応できる内容になっているか
- 先進医療が保障されるか
それぞれについて確認していきましょう。
がん診断給付金(一時金)は複数回受け取れるか
ココがポイント
がん診断給付金(一時金)が複数回受け取れること
がん保険の診断給付金は、ひと昔まえでは一度給付金を受け取ると保障が消滅し、再発時は保険金を受け取れませんでした。
しかしがん治療が進歩した現在では、再発に備えて、保険金を受け取れるタイプが多く販売されています。
上皮内新生物は保障の対象か
ココがポイント
上皮内新生物が保障の対象であること
上皮内新生物は、がん細胞が基底膜を越えておらず、転移や浸潤のリスクがほぼないためか保障の対象外としているがん保険があります。
上皮内新生物が保障の対象になると、上皮内新生物が見つかった場合に診断給付金の10〜50%の保険金を受け取ることができ、手術費用や入院費用に充てられます。
長期のがん治療に対応できる内容になっているか
ココがポイント
入院給付金等が無制限であり、通院治療の給付金が充実していること
通院を伴った長期間にわたる治療をカバーしているかどうかも、がん保険の見直しにおける大切なポイントです。
昨今のがん保険では、退院後の入院給付金を日数無制限で保障してくれる特約も選択できることがあります。
加えて、所定の抗がん剤治療や放射線治療、ホルモン剤治療のようながんの専門治療を受けた場合を保障する治療給付金も選択することで、費用が高額になっても安心です。
先進医療が保障されるか
ココがポイント
がんの先進医療が保障されていること
がん保険においても医療保険と同様に先進医療特約を付加できます。ただし、がん保険の先進医療特約は、がん治療を対象としたものしか保障されません。
がん治療においては重粒子線治療のような先進医療を受けると、300万円ほどの高額な自己負担しなければならなくなります。先進医療特約を付加すると、最高で2,000万円までの技術費用が保障されるため、高額な先進医療を受けても金銭的に安心できます。
関連ページ:がん保険の特約の種類はどんなものがある?特約の選び方を解説
見直しのメリット・デメリット
がん保険を見直す際は、メリットやデメリットを理解したうえで行わなければなりません。ここでは、見直しのメリットやデメリットについて解説していきます。
見直しのメリット
- 保険料負担を減らせる可能性があること
- がん治療の選択肢の幅が拡がること
がん治療を含む医療技術は、日々進歩しています。適宜、見直しをすることで、新しいがん治療法をがん保険の保障の対象とすることができます。
万が一、がんになった時、医療費を気にすること無く、がんの治療法の選択肢を拡げることができます。
ココに注意
古いタイプのがん保険では、保障内容が現在の医療環境と合っておらず、医療行為を受けても保険金や給付金が支払われない可能性があります。
見直しのデメリット
- 保険料負担が増える可能性があること
- 新しいがん保険に契約できない可能性があること
がん保険の見直しをする場合、過去のがん保険と比べて保障範囲が広くなること、年齢が上がっていること、健康状態によっては割増保険料が適用されることもあるため、見直し前よりも保険料負担が増えることがあります。
保険料負担が増えると、現在の生活を圧迫してしまうかもしれません。
ココがポイント
見直しによって保障を充実させることも大切ですが、あくまで現在の生活に支障のない範囲で見直しを行いましょう。
関連記事:がん保険の加入はもったいない?実際の加入率や入るタイミングを解説
まとめ
今回はがん保険の見直しをする際のポイントについて解説しました。
特にひと昔前のがん保険では、長期間にわたる通院治療や先進医療に対応していない可能性が高いです。何かあったときに保険金を受け取れないのでは、せっかく支払った保険料が無駄になりかねません。
がん保険は、時代の変化とともに保障内容が大きく変化してきた保険です。加入してから10年以上経過している場合は、保障内容を確認したうえで見直しをしてみると良いでしょう。