ダイレクト型自動車保険に乗り換える際の注意点や手続き方法を解説
現在、代理店型の自動車保険に加入している方でTVCMなどをご覧になってダイレクト型自動車保険への乗り換えを検討している方も多いと思います。
本記事では、代理店型自動車保険からダイレクト型自動車保険に乗り換える際の注意点、手続き方法、メリット・デメリットについて解説します。
(以降の文中では「代理店型自動車保険→代理店型」「ダイレクト型自動車保険→ダイレクト型」と表記します。)
自動車保険乗り換えの 注意点
ココに注意
満期を過ぎると補償が無くなってしまう
自動車保険に既に加入している方には満期日の約2ヶ月前には更新の案内が届くと思います。
しかし満期日まで日にちに余裕があるため「後で見よう」と思って忘れてしまうことも多いと思います。
ダイレクト型自動車保険は24時間365日いつでもネットから申し込めるとはいえ、補償がスタートするのは早くても申し込みの翌日からとなります。
いつでも申し込めるからと言って後回しにしていると保険期間が切れて補償に空白期間ができてしまいます。
現在加入している自動車保険の解約手続きと新しい自動車保険の申し込み手続きは日にちに余裕を持って行いましょう。
ココに注意
解約の手続きを忘れると自動で更新されてしまう場合も
現在加入している自動車保険から新しい自動車保険に乗り換える際には、当然今まで加入していた自動車保険を解約する手続きが必要となります。
多くの場合、自動更新の特約がついていますので解約手続きをしないまま忘れていると満期が来た時に自動で更新手続きがとられてしまいます。
ココに注意
保険期間の途中での乗り換えにはデメリットも
通常であれば1年間継続すると等級は一つ上がりますが、保険期間の途中で自動車保険を乗り換えると1年以上同じ等級を続けることになり損をしてしまう場合があります。
たとえば、16等級で9月が満期の自動車保険に加入していて加入から半年後の3月に新しい自動車保険に乗り換えたとします。
この場合、乗り換えた3月から1年間また同じ16等級が続くことになりますので等級が上がるまで1年半かかってしまうことになります。
また、通常自動車保険は1年分の保険料を加入時に一括で払うことが多いですが保険期間の途中で解約した場合未経過分の保険料は戻ってきます。
ただし、解約払戻金は月割りで計算されることが多く、その場合一ヶ月に満たない部分については切り捨てられてしまうので気をつけましょう。
関連ページ:初めての自動車保険の契約。何等級から始まる?自動車保険の乗り換え時は等級は引き継ぎできる?
ダイレクト型と代理店型との違い
同じ自動車保険ではありますが代理店型との違いもあります。大きな違いについてチェックしておきましょう。
無過失事故の特則(特約)
代理店型の自動車保険では、車両保険の保険金が受け取れるような事故にあった時に一定の条件を満たしていれば車両保険を使っても等級が下がらないノーカウント事故として扱う特約がついています。
代理店型自動車保険ではオプションではなく基本補償として自動付帯されているのに対し、一部のダイレクト型自動車保険ではその補償が用意されていない商品もありますので申込前に補償内容を確認するといいでしょう。
ドライブレコーダー特約
ダイレクト型には無い代理店型特有の補償として「ドライブレコーダー特約」というものがあります。
これは毎月、数百円の特約保険料を支払うことで通信機能付きのドライブレコーダーをレンタルできるサービスです。
この「通信機能付き」というところがポイントで、ドライブレコーダーが事故の衝撃を検知するとドライバー側から連絡しなくても自動的に保険会社に連絡が届くようになっています。
また一部の保険会社では通話機能がついていたり事故時の映像を自動的に保険会社に送信できるため、事故状況の説明や保険金の申請手続きが大幅に楽になるといったメリットがあります。
関連ページ:自動車保険|1日自動車保険とは?ドライバー保険との違い、メリット・デメリットについて
ダイレクト型自動車保険のデメリット
保険料が安い!というだけで判断するのではなく、デメリットについても確認しておきましょう。
対面で相談ができる担当者がいない
ダイレクト型はコールセンターが用意されているもののユーザーひとりひとりに対して特定の担当者が決まっているわけではありません。
決まった担当者と常日頃から相談できるほうが安心、という方にはデメリットといえるかもしれません。
保障内容を自分で決める必要がある
ダイレクト型は保険会社を選ぶところから補償内容を決めて申し込み手続きを行うところまで全てユーザー自身が行う必要があります。
特に初めて自動車保険に加入するような人の場合、補償内容を見ても実際どこまで補償されるかのイメージがつかないため、加入した後に事故が起こって初めて「こんなはずじゃなかった…。」ということになりかねません。
ダイレクト型では代理店の担当者にお任せというわけにはいきませんので、自分からコールセンターに問い合わせたり詳しい人に聞きに行ったりして決める必要があります。
ダイレクト型自動車保険のメリット
ダイレクト型は保険料が安いことが強調されがちですが、他にもメリットがあります。
代理店型にくらべて保険料が安い
ダイレクト型の最大のメリットはなんといっても保険料が安いことです。
代理店を間にはさむ必要がないため、代理店に対する中間コストがかからず保険料を抑えることができます。
またダイレクト型はインターネット割引を始め早期契約割引や紹介割引など各種の割引を用意しており、これらを利用することで大きく保険料を下げられる可能性があります。
事故対応や基本的な保障内容は代理店型と変わらない
事故対応についてはダイレクト型と代理店型とで大きな違いはないと言われています。
確かに代理店型であれば代理店の担当者が事故の際に対面で力になってくれるということはあると思いますが、実際に事故の際に相手方の保険会社とやりとりをするのは保険会社の担当者です。
そうすると事故対応で重要なのは保険会社の事故対応力になりますが、ダイレクト型でも24時間事故対応や現場駆けつけサービス、専用アプリやLINEで事故報告ができる、など事故対応は充実しており代理店型と比べても遜色ないと言えます。
満期直前でも申込可能
最後にダイレクト型自動車保険はその名の通りネットからダイレクトで申し込みができるため前日に申し込んでも翌日から自動車保険をスタートさせることができます。
特に年末年始やお盆休み、ゴールデンウィークなど保険会社や代理店が休みに入ってしまうタイミングでは対面での手続きや書類の郵送などが必要ないダイレクト型にメリットがあると言えます。
関連ページ:自動車保険|等級制度はどんな制度?保険料にどう影響?「無事故」「事故有」の違いについて
乗り換えの手続き
紛失している場合、再発行に時間がかかることもあります。必要な書類が揃っているか確認しておきましょう。
必要書類
自動車保険の申し込み手続きに必要な書類は以下のものです。
・車検証
・現在の契約の保険証券
・運転免許証
※自動車保険を既に解約済みで中断証明書が発行されている場合は中断証明書も必要になります。
書類以外で必要なものとしては下記のものなどがあります。
・メールアドレス
・クレジットカード
・走行距離の数値
タイミング
乗り換えるタイミングとしては等級や補償の継続を考えると、現在加入している自動車保険の満期日に合わせて乗り換えるのが最適と言えます。
だいたい満期の2ヶ月前になると更新の案内が届きます。
その案内に更新後の保険料や補償内容が書かれていますので、更新の案内が届いたタイミングで乗り換えを検討している自動車保険の保険料や補償内容と比較し、満期日の1ヶ月くらい前には新しい自動車保険の申し込み手続きと現在加入している自動車保険の解約手続きが済んでいると安心です。
まとめ
保険料が安いことがクローズアップされるダイレクト型自動車保険ですが、メリットデメリットをよく見極めて選ぶことが大切です。
わからないことはコールセンターに問い合わせるなど加入前にしっかり確認することで、加入した後も納得できる自動車保険を選びましょう。