配偶者控除の廃止案と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査
国内最大級の保険選びサイト「コのほけん!」を運営する Sasuke Financial Lab 株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:松井清隆、以下「当社」)は、「配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査」を実施しましたので、調査結果をお知らせいたします。
調査期間は2022年6月27日~6月28日の2日間で、全国の20歳以上59歳以下の男女を対象に、インターネットリサーチを実施し、484名の有効回答を集計しました。
調査結果概要
■配偶者控除の制度についてどの程度ご存知ですか?
- もっとも回答が多かったのは「知っているが詳しく知らない」
■配偶者控除の廃止には賛成ですか?反対ですか?
- もっとも回答が多かったのは「どちらともいえない」
■配偶者控除の廃止で働く主婦層が増えると思いますか?
- もっとも回答が多かったのは「現状とそんなに変わらないか微増だと思う」
■あなたは、子育て支援策に保護者の所得制限をつけることについてどう思いますか?
- もっとも回答が多かったのは「わからない」
■配偶者控除廃止案や子育て支援策に対する、あなたの考え(あなたの現状、どうありたいか等も含め)を教えてください。(自由回答)
- 「配偶者控除なくなったら給料かなり減る。だからと言って家事育児パートして貰っている妻にもっと働けとは言えない」(20代・男性)
- 「少子化を加速させているのは、子育てをする余裕がないから。女性の社会進出は選択できるべきであり、強制されるべきではないと思う。難しい事はわからないが、こういった政策では出生率も減少し、経済も縮小するのではないかと思う。」(20代・女性)
- 「現状、共稼ぎで、子供も社会人なので関係ないので廃止してもよく、子育て支援は絶対に所得制限を付けるべき。今の子育ての親は社会に甘え過ぎ。」(50代・男性)
調査結果詳細
Q1 配偶者控除の制度についてどの程度ご存知ですか?
最多は「知っているが詳しく知らない」52.7%で、「知らない」32.2%と合わせると、約8割の方が「配偶者控除」の制度への理解が十分ではない実態が見えてきました。
選択肢 | 割合 |
詳しく知っている | 15.1% |
知っているが詳しくない | 52.7% |
知らない | 32.2% |
総計 | 100.0% |
N=484
Q2 配偶者控除の廃止には賛成ですか?反対ですか?
最多は「どちらともいえない」37.8%でした。現状では、配偶者控除の廃止の是非を判断できないということが見えてきます。
配偶者控除(はいぐうしゃこうじょ)
配偶者控除の適用条件
- 納税者の戸籍上の配偶者で、かつ、納税者と生計を一にしている
- 控除対象の配偶者の年間合計所得額が48万円以下
- 所得が給与所得のみの場合は、給与収入103万円以下
選択肢 | 割合 |
賛成 | 17.6% |
どちらともいえない | 37.8% |
反対 | 26.0% |
わからない | 18.6% |
総計 | 100.0% |
N=484
Q3 配偶者控除の廃止で働く主婦層が増えると思いますか?
最多は「現状とそんなに変わらないか微増だと思う」31.6%でした。
「増えると思う」「現状とそんなに変わらないか微増だと思う」を合わせると55.6%です。
約半数以上の方が働く主婦層が増えると考えています。
選択肢 | 割合 |
増えると思う | 24.0% |
現状とそんなに変わらないか微増だと思う | 31.6% |
増えないと思う | 19.6% |
わからない | 24.8% |
総計 | 100.0% |
N=484
Q4 あなたは、子育て支援策に保護者の所得制限をつけることについてどう思いますか?
最多は「わからない」48.3%です。子育て支援策についての所得制限についてはあまり知られていないことがわかりました。
子育て支援政策への所得制限について話題になっています。
平成23(2011)年の税制改正で、
①「所得控除から手当へ」等の観点から、こども手当(現在の児童手当)の創設とあいまって、
年少扶養親族(~15歳)に対する扶養控除(38万円)を廃止する。
②高校の実質無償化に伴い、16~18歳までの特定扶養親族に対する扶養控除の上乗せ部分(25万円)を廃止する。
が実施されました。
①については、令和4(2022)年10月支給分(2022年6〜9月分の児童手当)から
所得制限を超える世帯に対して給付されていた特別給付の部分が廃止となりました。
②については、所得制限なしで無償化された期間は2010年から2013年の3年間で、
2014年以降は、年収約910万円未満という所得制限付きで支援金を受け取るという制度へ変更になりました。
こうした内容を踏まえて、あなたは、子育て支援策に保護者の所得制限をつけることについてどう思いますか?
選択肢 | 割合 |
賛成 | 24.4% |
反対 | 27.3% |
わからない | 48.3% |
総計 | 100.0% |
N=484
Q5 配偶者控除廃止案や子育て支援策に対する、あなたの考え(あなたの現状、どうありたいか等も含め)を教えてください。(自由回答)
最後の自由回答欄では多種多様なご意見を寄せて頂いた一方、「なし」「特になし」「わからない」という記入も多く印象的でした。
ここでは、年代、性別、独身・既婚、こども有無でランダムに抜粋したご意見をご紹介いたしたいと思います。(原文まま)
【20代】
- 「待機児童を減らせるようにしてもらいたい。学費の免除を大学までにしてもらいたい。お金をもらうよりも、子育てにかかる費用の負担を減らさない限り、暮らしづらい申請手続きが多くて面倒と思うこともある」(20代・女性・独身・こどもなし)
- 「国民の意見をしっかり国が聞くべき自分は子育てする時になった時よりよい環境になっていてほしいです」(20代・男性・独身・こどもなし)
- 「配偶者控除なくなったら給料かなり減る。だからと言って家事育児パートして貰っている妻にもっと働けとは言えない」(20代・男性・既婚・こどもあり)
- 「政府は共働きを推進しようとしてるように思えますが、働くには子供を保育所に預けなければならない、お金がかかる、結局働いてもお金が高いのでマイナスになってしまうというのを聞きました。子育て支援金にも所得制限がかかってしまうので貰えるお金も減る。そしてそもそも子供が小さい時は専業主婦でできるだけ長い時間育てたいという人もいる。そういう人がいるにも関わらず配偶者控除を廃止するのはおかしい。高い税金を払っているのに。それなら徴収する税金を少なくして欲しい。国民からお金を巻き上げるのはやめて、国会議員を減らす、そして給料も減らしてほしい。」(20代・女性・既婚・こどもあり)
【30代】
- 「支援策にて無償化は有難いが、母子、父子家庭など貧困世帯は増加しつつある。特に、貧困差が激しく安定した職につけるよう支援をして頂きたい。支援する側も知識をしっかりともって対応して頂きたい。」(30代・女性・独身・こどもあり)
- 「私も専業主婦ですが、配偶者控除がなくなっても働かないですよ。働かないのは理由があるから。私は子供はいませんが、子供のことは親の年収関係なく平等にすべきです。もうすこし込み入ったことをいうと、現物で支給になると、可哀想な思いをする子供が減ると思いますよ。例えば手当で給食費無料とか、制服無料のような。手当を親が賭け事に使用しているなんて論外だと思います。」(30代・女性・既婚・こどもなし)
- 「女性の社会進出や様々な理由があっての制度改革だと思うが、税収にしてもそのほかの国の収入にしても、増えないのはそもそも企業が内部留保をためすぎて労働者に賃金が還元されていないことがいけないと思う。国はもっと雇用主に対する取り組みやその他の政策を考え直した方が経済効果は高いと思う。」(30代・男性・既婚・こどもあり)
- 「結婚するが、子供を作るかためらっている」(30代・男性・独身・こどもなし)
【40代】
- 「子供がいる家庭にだけ支援する必要はない。自身が選択して子供をもったのだから、自分で対応すべき。」(40代・男性・独身・こどもなし)
- 「所得の再分配を前提にすると、努力不足の人がさらに甘えてくるので、所得に関係なく、将来の年金の原資となる若者を育てる金員として分配したほうが良い」(40代・男性・既婚・こどもあり)
- 「職場に主婦が増えると、自己都合で休んだり早退する人が増えて、他の人に負担がかかります。家庭があるからと、自分の都合ばかり主張し、都合が悪いことは人任せにして責任感のない人達と、同じ給料で働くのは苦痛。」(40代・女性・独身・こどもなし)
- 「所得の多い人は贅沢過ぎる、を少し贅沢を止める為所得制限で良いと思います。」(40代・女性・既婚・こどもあり)
【50代】
- 「両方とも自分には影響しないので、影響を受ける人たちの意見が尊重されるべきだと思う」(50代・男性・既婚・こどもなし)
- 「現状、共稼ぎで、子供も社会人なので関係ないので廃止してもよく、子育て支援は絶対に所得制限を付けるべき。今の子育ての親は社会に甘え過ぎ。」(50代・男性・既婚・こどもあり)
- 「結婚してない、子供がいない人には不公平感がある」(50代・女性・独身・こどもなし)
- 「働く母親が増えていると思う。子育てしやすい環境を整えるために、安心して出産できるようにするために、子育て支援を充実させる必要がある。配偶者控除廃止は、今のご時世問題ないと思う。」(50代・女性・既婚・こどもあり)
調査概要
調査名:配偶者控除の廃止と子育て支援策の所得制限に関するアンケート調査
調査対象:インターネットモニター会員を母集団とする全国の20歳以上59歳以下の男女
調査期間:2022年6月26日~6月27日
調査方法:インターネットリサーチ
対象者:属性詳細:
年代 | 男性 | 女性 | 総計 |
20歳~29歳 | 26 | 94 | 120 |
30歳~39歳 | 40 | 80 | 120 |
40歳~49歳 | 67 | 53 | 120 |
50歳~59歳 | 78 | 46 | 124 |
総計 | 211 | 273 | 484 |
既婚・独身・こどもの有無の分類
■■報道関係者さまへのお願い■■
本リリース内容の転載にあたりましては、「Sasuke Financial Lab調べ(https://konohoken.com/) 」と表記いただけますよう、お願い申し上げます。