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生命保険(死亡保険)

生命保険契約の申し込みから成立の流れについて

生命保険の契約手続きが、実際にどのような流れで行われるのかご存知ない方も多いでしょう。生命保険は、食料品や日用品のように頻繁に購入するものではないからです。

生命保険の契約では、さまざまな書類に署名・押印するだけでなく、聴き慣れない専門用語が飛び交います。そこで今回は、生命保険を契約の手続きをしてから、契約が成立するまでの流れについて説明します。

読んでいただくことで、スムーズに保険の契約手続きが進み、あなたの貴重な時間を無駄にしなくて済むでしょう。ぜひご一読ください。

生命保険はどこで加入すれば良い?

生命保険に加入する方法は、大きく分けて以下の2種類があります。

販売担当者と対面で加入手続きをする
インターネットや郵送など非対面販売で加入する

加入方法によって、メリットやデメリットが異なります。それぞれの違いを理解したうえで、あなたの保険に対する理解度や受けたいサービスなどをもとに、自分にあった加入方法を選んでみてくださいね。

販売担当者と対面で加入手続きをする

対面で生命保険に加入する方法には、ここでご紹介する4つの方法があります。

生命保険会社の営業職員

生命保険会社が自社で採用している営業職員と面談して、加入手続きをする方法です。

営業職員とは、よく職場のお昼休みに保険の勧誘に来ている「生保レディ」の方が当てはまりますね。また、外資系の保険会社に勤めているような、スーツをビシッと着こなした営業マンも、保険会社が直接採用している営業職員です。

メリット ・自社の保険商品の細かい規定なども把握していることも多く、面談時に不明点を素早く解消できる

・契約後も保険金の請求手続きや住所変更などの保全業務を担当してくれる

デメリット ・自社で販売している保険しか説明・手続きできない

・人件費がかかる分、保険料が割高な場合が多い

「保険の契約からその後のアフターフォローまで全て任せたい」という方は、生命保険会社の営業職員から加入すると良いでしょう。

保険代理店の窓口

保険代理店に自ら出向いて、保険に加入する方法です。

メリット ・複数社の商品を取り扱っているため、検討している保険を比較しやすい

・手頃な保険料の商品も多数販売されている

デメリット ・保険商品ごとの詳細な規定まで把握していない可能性がある

・販売担当者によって提案内容が大きく異なる

「多くの保険商品の中から自分に合ったものを選びたい」という方にとって最適な加入経路でしょう。

銀行や証券会社

生命保険は、銀行や証券会社といった金融機関でも加入が可能です。

メリット ・販売担当者は保険だけでなく金融全般の知識を持っていることが多い
デメリット ・外貨建て保険のような貯蓄性の保険しか加入できない場合がある

・保険の専門知識が低い可能性がある

「金融機関は銀行しか信用していない!」という方は、銀行で保険に加入するという方法
もあります。しかし、加入できない保険も多い点には注意が必要ですね。

独立系ファイナンシャルプランナー

独立系ファイナンシャルプランナーとは、保険会社や銀行など特定の金融機関に所属していないファイナンシャルプランナーのことです。

メリット ・生命保険だけでなく損保や投資商品など幅広い金融商品に詳しい

・総合的な家計相談もできる

・契約手続きのサポートだけでなく、保険金の請求など保全手続きまで任せられる場合もある

デメリット ・FPによって得意分野が異なる

・相談料がかかる場合がある

自分に合った生命保険だけでなく、家計に関する総合的なアドバイスが欲しいという方におすすめですね。

インターネットや郵送など非対面販売で加入する

生命保険は、インターネットや郵送などで、販売担当者と面談せずに加入できる場合があります。

メリット ・販売担当者と面談する必要がないため時間がない人でも申し込みやすい

・加入できる保険の保険料が手頃なことが多い

デメリット ・不明点は自分で保険会社に問い合わせて解消する必要がある

・加入できる保険の種類や選べるプランが限られる

「加入した保険や内容がすでに決まっている」という方は、非対面での加入がおすすめですね。

ここまで加入方法の特徴やメリット、デメリットについて解説しました。加入する方法を選び、契約したい保険の内容やプランが決まったら、次は契約手続きに進みます。

加入手続き時に署名・捺印が必要な書類と渡される書類

保険に加入するには、所定の書類に署名と捺印をし、契約に関する書類を受け取る必要があります。手続きの際は本人確認が行われるため、運転免許証などの本人確認書類が必要です。

署名や捺印などが必要な書類 ・申込書:保険の契約者と被保険者※1の両方が署名し保険契約を申し込む書類

・意向確認書:保険の契約内容が契約者の意向に沿っているかどうか確認する書類

・告知書:被保険者※1の健康状態を申告するための書類

手続き時に

受領する書類

・契約概要

・注意喚起情報

・ご契約のしおり

※1 被保険者とは保険の対象となる人

手続きの方法や必要な書類は保険会社ごとによって異なるため、契約前に確認しておきましょう。近年では対面による加入手続きでも、営業職員が持参するタブレット端末から契約手続きを行う保険会社や、印鑑が不要な保険会社も増えています。

また、契約概要や注意喚起情報、ご契約のしおりには保険契約に必要な情報がたくさん掲載されています。必ず目を通して、わからない部分があれば保険会社に確認しましょう。

保険の加入に必須!告知義務って何?

保険に加入する際は、所定の告知書に現在の健康状態や過去の傷病歴(既往歴)、職業などを正直に告知しなければなりません。

告知した内容を元に、保険会社は保険の加入の可否を判断する仕組みです。場合によっては加入を断られることもありますが、告知した内容や保険商品によっては以下のような制限付きで加入できることもあります。

保険料の割増
保険金の削減
特定の部位不担保(例:過去に喘息を発症したため、加入から5年間は肺の疾患による入院や手術では保険金が支払われない など)

保険商品や加入するプランによっては、告知の際に健康診断の結果の提出や、医師との面談が必要です。

また、事実と違う内容を告知した場合は「告知義務違反」となり、発覚した時点で契約解除や取り消しとなります。保険金や給付金を受け取れないばかりか、それまで支払った保険料が戻ってこないこともあるため、告知をする際は事実をありのままに伝えましょう。

クーリングオフ制度とは

クーリングオフ制度とは、生命保険を申し込んだ後に、申し込みを撤回できる制度のことです。クーリングオフをするためには、申し込みをした日からその日を含めて8日以内に、生命保険会社あてにクーリング・オフをする旨を記載した書面を郵送します。

クーリングオフの書面には、以下の記載が必要です。

  • クーリング・オフを利用する旨
  • 加入した保険商品と保険会社
  • 加入手続きをした日付
  • 契約者の氏名、住所、電話番号
  • 契約者の印

書面に押印する印鑑は、契約時に使用したものと同じものでなければなりません。なお、クーリング・オフの方法や期限は保険会社によって大きく異なるため、加入手続き時に確認しましょう。

保障が開始されるのはいつ?責任開始日について

責任開始日とは、申し込んだ保険契約が成立し、実際に保障が有効になる日のことです。保険の加入手続きを行っても、責任開始日より前に起こった死亡や発症した病気などは保障の対象外となります。

例えば、医療保険に加入した場合、責任開始日以降に負った病気やケガでなければ、入院や手術をしても保険金や給付金を受け取れません。

責任開始日は、以下の3つの全てが完了した日付となります。

保険の申し込み
告知・診査
第一回保険料の払込み

ちなみにがん保険は、上記の3つが全て完了してからさらに90日の待機期間が経過した翌日が責任開始日です。

生命保険は、契約を申し込んだだけでは、保障は有効にならないため注意しましょう。

まとめ

生命保険の契約は、商品選びをはじめてから契約が成立するまで、一定の期間が必要です。加入する経路の違いや契約時に署名する書類の意味、告知の重要性、保障が開始される日などが事前にわかっていると契約の手続きをスムーズに進められるでしょう。

そもそも保険を誰に相談すれば良いか分からないという方は、保険の相談窓口やファイナンシャルプランナーに相談するのがおすすめです。あなたの生活状況を考慮したうえで、最適なプランを中立の立場で提案してくれるだけでなく、保険の契約や保全まで安心して任せられるでしょう。

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