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医療保険

医療保険を選ぶなら?終身と定期の違いやメリット・デメリットについて

医療保険は生保、損保の多くの保険会社で販売している保険商品で、需要もあることから加入を検討している人も多い商品です。

商品数が多いため、さまざまなタイプから自分に合った医療保険を選べる可能性が高くなりますが、逆にどのように選んだらよいか悩まれている人も多いかと思います。

そこでこの記事では、医療保険を選ぶ際に役に立つ知識として、終身タイプと定期タイプのちがいなどを解説し、保険が選びやすくなることを目指します。

終身医療保険とは

終身医療保険とは、病気やケガ等で入院や手術をした際に給付金を受け取ることができる医療保険で、保険料を支払えば保障が一生涯続きます。

終身医療保険の特徴やメリット・デメリットは下記の通りです。

終身医療保険の特徴① 一生の医療保障が続く

ココがポイント

終身医療保険の特徴の一つは、『医療保障が一生涯続く』ことです。

一般的に高齢になるほど入院や手術をする可能性は高まりますが、このような時期でも医療保険による保障を受けることができます。
高齢期の公的医療保険制度は法改正などにより医療費負担が変化しています。医療保険は、公的医療保険制度の補完的な位置づけとして役立ちます。

終身医療保険の特徴② 一生涯、保険料が変わらない

ココがポイント

終身医療保険のもう一つの特徴は、「保険料が一生涯変わらない」ことです。

契約時の被保険者の年齢が若いほど1回の保険料の額は割安になります。高齢時に加入する場合の保険料と比べると、保険料支払時の負担をおさえることができます。また一般的に収入は40代から50代をピークに下落し、65歳以降は年金がおもな収入源となります。保険料が変わらないため、収入が下がるときに保険料が上がることはなく、収支計画が立てやすくなります。

なお65歳以降の保険料の支払いに不安を感じる場合、60歳払いや65歳払いなど保険料の払込期間を選ぶことができます。1回の保険料の支払額は上がりますが、おもに年金で生活する時期(退職後)の金銭的な負担を減らしたいときに有効的な方法です。

終身医療保険のメリット・デメリット

保障が一生続き、保険料が変わらない終身医療保険の特徴を踏まえ、終身医療保険に契約した場合のメリットとデメリットをまとめます。

メリット

・保障が一生続くので、高齢などにより医療費がかさんでも安心できる
・保険料が一定なので、計画が立てやすい

デメリット

・保険料を払い続けなければならない
・医療技術の発展などで、長年加入している医療保険が以前よりも利用しにくくなる可能性がある

終身医療保険のデメリットの補足として、将来、教育費や住宅ローンの支払いで支出額が増えた場合でも保険料は払い続ける必要があります。保険料の支払いに余裕がないと解約しなければならなくなるため注意が必要です。

また終身医療保険の保障は一生続きますが、原則、保障内容は変わらないため、昔の医療保険があまり役に立たなくなる可能性もあります。たとえば現在、入院日数は短期化の傾向にありますが、入院日数を基準とする入院給付金型の医療保険では対応が難しい場合があります。

なおメリットやデメリットは状況や考え方によってもとらえ方が変わる点に注意が必要です。

医療保険には終身医療保険のほかに、定期医療保険もあります。次は定期医療保険などについて解説します。

関連ページ:終身医療保険とは?終身医療保険の必要性を特徴や保険料から徹底検証

 

定期医療保険とは

定期医療保険(ていきいりょうほけん)とは

定期医療保険とは、あらかじめ決められた一定期間内でのみ保障される医療保険で、特約として終身保険などに付帯するタイプもあります。

ここでは定期医療保険の特徴やメリット・デメリットをご紹介します。

定期医療保険の特徴① 医療保障は一定期間

ココがポイント

定期医療保険の特徴の一つは、「保障期間があらかじめ決まっており、その期間内でのみ保障される」ことにあります。

たとえば保障期間が15年の場合、15年間は医療保障が有効で、以降については更新することで同じ保障を受けることができます。更新時はそのときの年齢で保険料が再計算され、また更新年齢には上限があるため、年齢により更新できなくなるのが一般的です。

定期医療保険の特徴② 終身タイプと比べて保険料は割安

ココがポイント

定期医療保険のもう一つの特徴は、終身タイプと比べると、若い年齢ほど保険料が割安となることです。

一般に保険料は年齢を重ねるほど上がります。定期医療保険は加入時と更新時の被保険者の年齢に合わせて保険料が決まりますので、同じ保障内容を継続して更新する場合、保険料は高くなります。

定期医療保険のメリット・デメリット

定期医療保険の特徴を2点紹介しましたが、特徴をもとに定期医療保険のメリットとデメリットをまとめます。

メリット

・特定の期間のみ保障が必要な場合に、割安な保険料で保障を得ることができる

デメリット

・保障内容等を変更しなければ、更新時に保険料が上がる
・更新するごとに保険料の負担を感じる可能性がある

定期医療保険のデメリット「保険料が上がること」について、最初から更新をせず一定期間のみの保障を考えている場合や終身医療保険加入中に一定期間のみ保障を厚くしたい場合はデメリットにはなりません。20代や30代などの若い世代であれば、割安の保険料で保険に加入することができます。

終身医療保険と同様、状況などによってメリットやデメリットのとらえ方が変わりますので注意が必要です。

関連ページ:定期保険の選び方・見直し方

 

医療保険の終身タイプと定期タイプの違い

ここまで終身医療保険と定期医療保険それぞれについて解説しましたが、ここでは両者の違いについてまとめます。

次の図は、一般的な終身タイプと定期タイプの違いを表したものです。終身タイプ(図の緑)と定期タイプ(図の青)の保険料が保障期間によってどうなるかを確認できます。

終身医療保険と定期医療保険の違いは、おもに保障期間と保険料にあります。

保障期間について、終身医療保険は一生涯続くのに対して、定期医療保険は一定の期間、限られた期間のみ保障されます。また保険料については、終身医療保険は変わらないのに対して、定期医療保険は一般に更新時に上がります。なお終身医療保険であっても、先進医療特約など一部の特約は更新時に保険料が変わる可能性があります。

終身医療保険

定期医療保険

保障期間(保険期間)

・保障は一生涯続く

・10年や15年など一定期間

保険料

・保障期間中、保険料は一定である

・更新時の年齢に応じて決まるため、一般に保険料は上がる

おすすめの医療保険の選び方

終身医療保険と定期医療保険それぞれの特徴や両者の違いをもとにおすすめの選び方を紹介します。

たとえば保険への加入は結婚後に本格的に考えたいため、就職してから結婚するまでの数十年間は一時的に医療保険に加入する場合などは、定期医療保険がおすすめです。その間に医療保険について調べられ、結婚後にそのときの医療技術に合わせた最新の医療保険の契約を検討することができます。このように結婚までの間だけでなく、一時的に加入したい場合には定期医療保険が向いているでしょう。特に若いときの保険料は終身医療保険の保険料よりも割安となるため、加入しやすいでしょう。

一方、高齢になると医療保険の保険料は大きく上がります。年金生活では負担が重くなることが考えられます。そこで20代や30代の若いときに終身医療保険に加入し、1回の支払い金額をおさえることで、保険料を支払いやすくなり、保障を一生涯継続させることができます。また定期医療保険は85歳までなど一定の年齢を過ぎると更新できなくなります。そのため、一生涯の保障が必要な場合は終身医療保険のほうが向いています。

おすすめの選び方をまとめると次のようになります。

ポイント

  • 一時的に保障が必要な場合 ⇒ 定期医療保険
  • 保険料をとにかくおさえたい場合(年齢にもよる) ⇒ 定期医療保険
  • 長期に保険料をおさえたい場合 ⇒ 終身医療保険
  • 高齢時の保障が必要な場合 ⇒ 終身医療保険

このように現状や将来の見通しなどを考慮した選び方をおすすめします。

まとめ

終身医療保険と定期医療保険を比べると、長い目で見ると終身医療保険のほうがメリットは大きいですが、デメリットもありますので、デメリットに注意しつつ加入を検討してください。

若いときに加入した終身医療保険が一生涯、その効果を保てるかどうかは不透明です。

医療技術などの発達により医療保険の役割が変わる可能性もあります。終身医療保険を選んだとしても結婚時や退職時などライフステージの変化時に、医療保険の商品性が変わっていないかなど、保険の乗り換えをしないまでも見直しをするとよいでしょう。

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